وَٱلَّذِینَ هُمۡ عَنِ ٱللَّغۡوِ مُعۡرِضُونَ ﴿٣﴾
また戯言¹から背を向ける者たち。
وَٱلَّذِینَ هُمۡ لِلزَّكَوٰةِ فَـٰعِلُونَ ﴿٤﴾
また浄財*を実行する¹者たち。
وَٱلَّذِینَ هُمۡ لِفُرُوجِهِمۡ حَـٰفِظُونَ ﴿٥﴾
また、自らの陰部を(禁じられた物事¹から)守る者たち。
إِلَّا عَلَىٰۤ أَزۡوَ ٰجِهِمۡ أَوۡ مَا مَلَكَتۡ أَیۡمَـٰنُهُمۡ فَإِنَّهُمۡ غَیۡرُ مَلُومِینَ ﴿٦﴾
但し、自分の妻たち、あるいは自分の右手が所有するもの(奴隷*女性)は別で、本当に彼ら(合法な物事だけを行う者たち)は咎められるものではない。
فَمَنِ ٱبۡتَغَىٰ وَرَاۤءَ ذَ ٰلِكَ فَأُوْلَـٰۤىِٕكَ هُمُ ٱلۡعَادُونَ ﴿٧﴾
そして誰であろうとそれ以上を欲する者、それらの者たちこそは(アッラー*の法の)違反者なのだ。
وَٱلَّذِینَ هُمۡ لِأَمَـٰنَـٰتِهِمۡ وَعَهۡدِهِمۡ رَ ٰعُونَ ﴿٨﴾
また、自らの信託と、自分の契約を厳守する¹者たち。
أُوْلَـٰۤىِٕكَ هُمُ ٱلۡوَ ٰرِثُونَ ﴿١٠﴾
それらの者たちこそは、(天国の)相続人¹である。
ٱلَّذِینَ یَرِثُونَ ٱلۡفِرۡدَوۡسَ هُمۡ فِیهَا خَـٰلِدُونَ ﴿١١﴾
(彼らは、)フィルダウス¹を引き継ぐ者たち。彼らはそこに、永遠に留まる者たちとなる。
وَلَقَدۡ خَلَقۡنَا ٱلۡإِنسَـٰنَ مِن سُلَـٰلَةࣲ مِّن طِینࣲ ﴿١٢﴾
われら*は確かに人間(の父祖アーダム*)を、泥土より抽出した物から創った¹。
ثُمَّ جَعَلۡنَـٰهُ نُطۡفَةࣰ فِی قَرَارࣲ مَّكِینࣲ ﴿١٣﴾
それから、われら*はそれ(人間)を精液の一滴として、しっかりとした定着場¹に設えた。
ثُمَّ خَلَقۡنَا ٱلنُّطۡفَةَ عَلَقَةࣰ فَخَلَقۡنَا ٱلۡعَلَقَةَ مُضۡغَةࣰ فَخَلَقۡنَا ٱلۡمُضۡغَةَ عِظَـٰمࣰا فَكَسَوۡنَا ٱلۡعِظَـٰمَ لَحۡمࣰا ثُمَّ أَنشَأۡنَـٰهُ خَلۡقًا ءَاخَرَۚ فَتَبَارَكَ ٱللَّهُ أَحۡسَنُ ٱلۡخَـٰلِقِینَ ﴿١٤﴾
それから、その一滴の精液から一塊の凝血を創り、その一塊の凝血から一個の肉塊を創り、その一個の肉塊から骨を創り、そしてその骨に肉をかぶせ、それから(そこに魂を吹き込み、)別の創造(物)として、それを創り上げた。最善の創造者であられるアッラー*は、祝福に溢れたお方よ。
وَلَقَدۡ خَلَقۡنَا فَوۡقَكُمۡ سَبۡعَ طَرَاۤىِٕقَ وَمَا كُنَّا عَنِ ٱلۡخَلۡقِ غَـٰفِلِینَ ﴿١٧﴾
われら*は確かに、あなた方の上に七つの重なったもの(天)を創り上げた¹。そしてわれら*はもとより、創造に関して迂闊だったわけではない¹。
وَأَنزَلۡنَا مِنَ ٱلسَّمَاۤءِ مَاۤءَۢ بِقَدَرࣲ فَأَسۡكَنَّـٰهُ فِی ٱلۡأَرۡضِۖ وَإِنَّا عَلَىٰ ذَهَابِۭ بِهِۦ لَقَـٰدِرُونَ ﴿١٨﴾
また、われら*は天から(雨)水を適度に下し、それを大地に留まらせた。そして実にわれら*は、それを消し去ってしまうことも、確実に出来るのである。
فَأَنشَأۡنَا لَكُم بِهِۦ جَنَّـٰتࣲ مِّن نَّخِیلࣲ وَأَعۡنَـٰبࣲ لَّكُمۡ فِیهَا فَوَ ٰكِهُ كَثِیرَةࣱ وَمِنۡهَا تَأۡكُلُونَ ﴿١٩﴾
そしてわれら*はそれ(水)によって、あなた方のためにナツメヤシや葡萄の園を設えた。そこには、あなた方のための豊富な果実があり、あなた方はそこから食べるのである。
وَشَجَرَةࣰ تَخۡرُجُ مِن طُورِ سَیۡنَاۤءَ تَنۢبُتُ بِٱلدُّهۡنِ وَصِبۡغࣲ لِّلۡـَٔاكِلِینَ ﴿٢٠﴾
また、シナイ山から生える木¹を(設えた)。それは油と、(それを)食する者たちへの味付け(をもたらす果実)と共に、生育する。
وَإِنَّ لَكُمۡ فِی ٱلۡأَنۡعَـٰمِ لَعِبۡرَةࣰۖ نُّسۡقِیكُم مِّمَّا فِی بُطُونِهَا وَلَكُمۡ فِیهَا مَنَـٰفِعُ كَثِیرَةࣱ وَمِنۡهَا تَأۡكُلُونَ ﴿٢١﴾
また本当に家畜¹には、あなた方に対しての教示がある。われら*はその腹部にあるもの²から、あなた方に飲ませる。そこ(家畜)にはあなた方にとっての多くの利益³があり、またあなた方は、そこから食する。
وَلَقَدۡ أَرۡسَلۡنَا نُوحًا إِلَىٰ قَوۡمِهِۦ فَقَالَ یَـٰقَوۡمِ ٱعۡبُدُواْ ٱللَّهَ مَا لَكُم مِّنۡ إِلَـٰهٍ غَیۡرُهُۥۤۚ أَفَلَا تَتَّقُونَ ﴿٢٣﴾
われら*は確かに、ヌーフ*をその民へと遣わした。そして彼は言った。「我が民よ、アッラー*を崇拝*せよ。あなた方には、かれの外に、崇拝*すべきいかなるものもないのだから。一体、あなた方は(アッラー*に逆らい、)畏れ*ないのか?」
فَقَالَ ٱلۡمَلَؤُاْ ٱلَّذِینَ كَفَرُواْ مِن قَوۡمِهِۦ مَا هَـٰذَاۤ إِلَّا بَشَرࣱ مِّثۡلُكُمۡ یُرِیدُ أَن یَتَفَضَّلَ عَلَیۡكُمۡ وَلَوۡ شَاۤءَ ٱللَّهُ لَأَنزَلَ مَلَـٰۤىِٕكَةࣰ مَّا سَمِعۡنَا بِهَـٰذَا فِیۤ ءَابَاۤىِٕنَا ٱلۡأَوَّلِینَ ﴿٢٤﴾
彼の民の内の不信仰な有力者らは(人々に向かって、)言った。「これは(預言者*を主張することによって、)あなた方に優越しようとする、あなた方同様の一人の人間に過ぎない。そして、もしアッラー*が(使徒を下すことを)お望みならば、天使*たちを下したであろう¹。私たちはこのようなことを、私たちの昔のご先祖様(の時代)において、聞いたことはなかったぞ。
إِنۡ هُوَ إِلَّا رَجُلُۢ بِهِۦ جِنَّةࣱ فَتَرَبَّصُواْ بِهِۦ حَتَّىٰ حِینࣲ ﴿٢٥﴾
彼は憑き物がついた、一人の男に過ぎない¹。ならば(彼が正気を取り戻すか、死ぬかするまで)、しばらく彼のことを見守っておけ」。
قَالَ رَبِّ ٱنصُرۡنِی بِمَا كَذَّبُونِ ﴿٢٦﴾
彼(ヌーフ*)は、申し上げた。「我が主*よ、彼らが私を嘘つき呼ばわりしますゆえ、私をお助け下さい」。¹
فَأَوۡحَیۡنَاۤ إِلَیۡهِ أَنِ ٱصۡنَعِ ٱلۡفُلۡكَ بِأَعۡیُنِنَا وَوَحۡیِنَا فَإِذَا جَاۤءَ أَمۡرُنَا وَفَارَ ٱلتَّنُّورُ فَٱسۡلُكۡ فِیهَا مِن كُلࣲّ زَوۡجَیۡنِ ٱثۡنَیۡنِ وَأَهۡلَكَ إِلَّا مَن سَبَقَ عَلَیۡهِ ٱلۡقَوۡلُ مِنۡهُمۡۖ وَلَا تُخَـٰطِبۡنِی فِی ٱلَّذِینَ ظَلَمُوۤاْ إِنَّهُم مُّغۡرَقُونَ ﴿٢٧﴾
それでわれら*は、彼に(こう)啓示した。「われら*の眼差しのもと¹、われら*の啓示によって²、船を造れ。そしてわれら*の命令が到来し、焼き窯が噴き出した³ら、全て(の生き物)から一つがいずつと、あなたの家族を、そこに乗り込ませよ。但し、彼らの内、既に(懲罰の)言葉が定められていた者⁴は別である。そして、不正*を働いていた者たちのこと⁵で、(その救いを求めて)私に話しかけるのではない。本当に彼らは、溺れ死ぬことになる者たちなのだから。
فَإِذَا ٱسۡتَوَیۡتَ أَنتَ وَمَن مَّعَكَ عَلَى ٱلۡفُلۡكِ فَقُلِ ٱلۡحَمۡدُ لِلَّهِ ٱلَّذِی نَجَّىٰنَا مِنَ ٱلۡقَوۡمِ ٱلظَّـٰلِمِینَ ﴿٢٨﴾
それで、あなたと、あなたと共にいる者たちが船に(無事)乗った¹なら、(こう)言うのだ。『私たちを不正*者である民から救って下さったアッラー*に、全ての称賛*あれ』」。
وَقُل رَّبِّ أَنزِلۡنِی مُنزَلࣰا مُّبَارَكࣰا وَأَنتَ خَیۡرُ ٱلۡمُنزِلِینَ ﴿٢٩﴾
また、言うのだ。「我が主*よ、私を祝福多き場所へと到着させて下さい。あなたは、最善の場に到着させて下さるお方です」。
إِنَّ فِی ذَ ٰلِكَ لَـَٔایَـٰتࣲ وَإِن كُنَّا لَمُبۡتَلِینَ ﴿٣٠﴾
本当にその中にはまさしく、御徴¹がある。そしてわれら*は本当に、試練を課す者²であった。
ثُمَّ أَنشَأۡنَا مِنۢ بَعۡدِهِمۡ قَرۡنًا ءَاخَرِینَ ﴿٣١﴾
それからわれら*は、彼ら(ヌーフ*の民)の後、別の世代¹を設けた。
فَأَرۡسَلۡنَا فِیهِمۡ رَسُولࣰا مِّنۡهُمۡ أَنِ ٱعۡبُدُواْ ٱللَّهَ مَا لَكُم مِّنۡ إِلَـٰهٍ غَیۡرُهُۥۤۚ أَفَلَا تَتَّقُونَ ﴿٣٢﴾
それで、われら*は彼らに、彼ら自身の内から一人の使徒*を遣わした。(彼は民に、こう言った。)「アッラー*を崇拝*せよ。あなた方には、かれの外に崇拝*すべきいかなるものもないのだから。一体あなた方は(アッラー*に逆らい)畏れ*ないのか?」
وَقَالَ ٱلۡمَلَأُ مِن قَوۡمِهِ ٱلَّذِینَ كَفَرُواْ وَكَذَّبُواْ بِلِقَاۤءِ ٱلۡـَٔاخِرَةِ وَأَتۡرَفۡنَـٰهُمۡ فِی ٱلۡحَیَوٰةِ ٱلدُّنۡیَا مَا هَـٰذَاۤ إِلَّا بَشَرࣱ مِّثۡلُكُمۡ یَأۡكُلُ مِمَّا تَأۡكُلُونَ مِنۡهُ وَیَشۡرَبُ مِمَّا تَشۡرَبُونَ ﴿٣٣﴾
不信仰で、来世における拝謁¹を嘘呼ばわりし、われらが現世の生活において贅沢を味わわせた、彼の民の有力者らは言った。「これは、あなた方と同様の一人の人間に過ぎない。彼は、あなた方が食べる(同じ)ものから食べ、あなた方が飲む(同じ)ものから飲んでいる。
وَلَىِٕنۡ أَطَعۡتُم بَشَرࣰا مِّثۡلَكُمۡ إِنَّكُمۡ إِذࣰا لَّخَـٰسِرُونَ ﴿٣٤﴾
そして、もしもあなた方が自分たちと同様の人間に従うならば、そうすれば実にあなた方は、まさしく損失者となってしまうのだ。
أَیَعِدُكُمۡ أَنَّكُمۡ إِذَا مِتُّمۡ وَكُنتُمۡ تُرَابࣰا وَعِظَـٰمًا أَنَّكُم مُّخۡرَجُونَ ﴿٣٥﴾
一体、彼(使徒*)は、あなた方が死んで土と骨と化した時、本当にあなた方が(再び生を与えられては墓の中から)出される者になると、あなた方に約束するのか?
إِنۡ هِیَ إِلَّا حَیَاتُنَا ٱلدُّنۡیَا نَمُوتُ وَنَحۡیَا وَمَا نَحۡنُ بِمَبۡعُوثِینَ ﴿٣٧﴾
それは、現世における私たちの生活に過ぎない¹。私たちは死に、生き(て、世代を交代し続け)るだけ²。そして私たちは、蘇らされる身などではないのだ。
إِنۡ هُوَ إِلَّا رَجُلٌ ٱفۡتَرَىٰ عَلَى ٱللَّهِ كَذِبࣰا وَمَا نَحۡنُ لَهُۥ بِمُؤۡمِنِینَ ﴿٣٨﴾
彼はアッラー*に対して嘘をでっち上げた、一人の男に過ぎない。そして私たちは彼のことなど、信じないぞ」。
فَأَخَذَتۡهُمُ ٱلصَّیۡحَةُ بِٱلۡحَقِّ فَجَعَلۡنَـٰهُمۡ غُثَاۤءࣰۚ فَبُعۡدࣰا لِّلۡقَوۡمِ ٱلظَّـٰلِمِینَ ﴿٤١﴾
(轟く)一声¹が真理と共に²彼らを捕らえ、われら*は彼らを枯れ屑にした。不正*者である民に、滅亡あれ。
مَا تَسۡبِقُ مِنۡ أُمَّةٍ أَجَلَهَا وَمَا یَسۡتَـٔۡخِرُونَ ﴿٤٣﴾
いかなる共同体も、その(滅亡の)期限に先駆けることもなければ、遅れることもない。
ثُمَّ أَرۡسَلۡنَا رُسُلَنَا تَتۡرَاۖ كُلَّ مَا جَاۤءَ أُمَّةࣰ رَّسُولُهَا كَذَّبُوهُۖ فَأَتۡبَعۡنَا بَعۡضَهُم بَعۡضࣰا وَجَعَلۡنَـٰهُمۡ أَحَادِیثَۚ فَبُعۡدࣰا لِّقَوۡمࣲ لَّا یُؤۡمِنُونَ ﴿٤٤﴾
それからわれら*は、われら*の使徒*たちを続けて遣わした。ある共同体にその使徒*が到来するたび、彼ら(共同体の民)は彼(使徒*)を嘘つき呼ばわりした。それでわれら*は、彼らを次から次へと立て続けにし(て滅亡させ)、彼らを(後世へと)語り継がれるものとしたのだ。信仰しない民には、滅亡あれ。
ثُمَّ أَرۡسَلۡنَا مُوسَىٰ وَأَخَاهُ هَـٰرُونَ بِـَٔایَـٰتِنَا وَسُلۡطَـٰنࣲ مُّبِینٍ ﴿٤٥﴾
それからわれら*は、われら*の御徴¹と紛れもなき証拠²と共に、ムーサー*とその兄ハールーン*を遣わした。
إِلَىٰ فِرۡعَوۡنَ وَمَلَإِیْهِۦ فَٱسۡتَكۡبَرُواْ وَكَانُواْ قَوۡمًا عَالِینَ ﴿٤٦﴾
フィルアウン*とその(民の)有力者に。すると彼らは、(信仰を受け入れることに対して、)奢り高ぶった。彼らはご高慢非道な民であった。
فَقَالُوۤاْ أَنُؤۡمِنُ لِبَشَرَیۡنِ مِثۡلِنَا وَقَوۡمُهُمَا لَنَا عَـٰبِدُونَ ﴿٤٧﴾
また、彼ら(フィルアウン*たち)は言った。「一体私たちが、私たちと同様の二人の人間を信じるとでも?彼らの民(イスラーイールの子ら*)は、私たちの奴隷*だというのに¹」。
وَلَقَدۡ ءَاتَیۡنَا مُوسَى ٱلۡكِتَـٰبَ لَعَلَّهُمۡ یَهۡتَدُونَ ﴿٤٩﴾
また、われら*は確かに、彼らが導かれるようにと、ムーサー*に啓典(トーラー*)を授けた。
وَجَعَلۡنَا ٱبۡنَ مَرۡیَمَ وَأُمَّهُۥۤ ءَایَةࣰ وَءَاوَیۡنَـٰهُمَاۤ إِلَىٰ رَبۡوَةࣲ ذَاتِ قَرَارࣲ وَمَعِینࣲ ﴿٥٠﴾
また、われら*マルヤム*の息子(イーサー*)とその母親を、一つの御徴¹とした。そして二人を安住と水の流れる台地に住まわせた²。
یَـٰۤأَیُّهَا ٱلرُّسُلُ كُلُواْ مِنَ ٱلطَّیِّبَـٰتِ وَٱعۡمَلُواْ صَـٰلِحًاۖ إِنِّی بِمَا تَعۡمَلُونَ عَلِیمࣱ ﴿٥١﴾
使徒*たちよ、善きものの内から食べ、正しい行い*を行え¹。本当にわれは、あなた方が行うことを知って(おり、それで報)いるのだから。
وَإِنَّ هَـٰذِهِۦۤ أُمَّتُكُمۡ أُمَّةࣰ وَ ٰحِدَةࣰ وَأَنَا۠ رَبُّكُمۡ فَٱتَّقُونِ ﴿٥٢﴾
また(預言者*たちよ)、まさにこれ(あなた方の宗教)は、一つの宗教である、あなた方の宗教(イスラーム*)。そしてわれは、あなた方の主*なのだ。ゆえに、われを畏れ*よ。
فَتَقَطَّعُوۤاْ أَمۡرَهُم بَیۡنَهُمۡ زُبُرࣰاۖ كُلُّ حِزۡبِۭ بِمَا لَدَیۡهِمۡ فَرِحُونَ ﴿٥٣﴾
(その後)彼ら(人々)は、自分たちの(宗教上の)事柄において、互いに派を作って分裂してしまった。各派は、自分たちのもの(宗教)に有頂天でいる¹
أَیَحۡسَبُونَ أَنَّمَا نُمِدُّهُم بِهِۦ مِن مَّالࣲ وَبَنِینَ ﴿٥٥﴾
一体彼らは、思い込んでいるのか?われら*が(現世において)彼らに増やしてやる財産や子供、
نُسَارِعُ لَهُمۡ فِی ٱلۡخَیۡرَ ٰتِۚ بَل لَّا یَشۡعُرُونَ ﴿٥٦﴾
(それらによって)われら*が彼らのため、善に急いでいると?いや、(それは彼らの試練なのだが、)彼らは気付いていないのだ。¹
إِنَّ ٱلَّذِینَ هُم مِّنۡ خَشۡیَةِ رَبِّهِم مُّشۡفِقُونَ ﴿٥٧﴾
本当に、自分たちの主*への恐れだけから、(かれの罰に)怯える者たち。¹
وَٱلَّذِینَ یُؤۡتُونَ مَاۤ ءَاتَواْ وَّقُلُوبُهُمۡ وَجِلَةٌ أَنَّهُمۡ إِلَىٰ رَبِّهِمۡ رَ ٰجِعُونَ ﴿٦٠﴾
また、自分たちの主*の御許に戻る身であるがゆえに、心慄きつつ与える(べき)ものを与える者たち。¹
أُوْلَـٰۤىِٕكَ یُسَـٰرِعُونَ فِی ٱلۡخَیۡرَ ٰتِ وَهُمۡ لَهَا سَـٰبِقُونَ ﴿٦١﴾
それらの者たちは、我先にと、善¹において競い合っているのだ。
وَلَا نُكَلِّفُ نَفۡسًا إِلَّا وُسۡعَهَاۚ وَلَدَیۡنَا كِتَـٰبࣱ یَنطِقُ بِٱلۡحَقِّ وَهُمۡ لَا یُظۡلَمُونَ ﴿٦٢﴾
また、われら*はいかなる者にも、その能力以上のものを課したりはしない。そしてわれら*の御許には、真理を語る書¹があるのであり、彼らが不正*を被ることもない。
بَلۡ قُلُوبُهُمۡ فِی غَمۡرَةࣲ مِّنۡ هَـٰذَا وَلَهُمۡ أَعۡمَـٰلࣱ مِّن دُونِ ذَ ٰلِكَ هُمۡ لَهَا عَـٰمِلُونَ ﴿٦٣﴾
いや、彼らの心はこれ(クルアーン*)から、(迷いによって)すっかり覆われた状態にある。そして彼らには、その外にも、彼らが行っている(悪い)行いがあるのだ¹。
حَتَّىٰۤ إِذَاۤ أَخَذۡنَا مُتۡرَفِیهِم بِٱلۡعَذَابِ إِذَا هُمۡ یَجۡـَٔرُونَ ﴿٦٤﴾
やがて、彼らの内の贅沢者たちをわれら*が懲罰¹で捕えることになれば、どうであろうか、彼らは(助けを求めて)苦しみ喚く。
لَا تَجۡـَٔرُواْ ٱلۡیَوۡمَۖ إِنَّكُم مِّنَّا لَا تُنصَرُونَ ﴿٦٥﴾
今日、(助けを求めて)苦しみ喚くのではない。本当にあなた方は、われら*(の罰)から助けられることなどないのだから。
قَدۡ كَانَتۡ ءَایَـٰتِی تُتۡلَىٰ عَلَیۡكُمۡ فَكُنتُمۡ عَلَىٰۤ أَعۡقَـٰبِكُمۡ تَنكِصُونَ ﴿٦٦﴾
わが御徴(アーヤ*)は確かに、あなた方に対して読誦されていた。そしてあなた方は、踵を返して後ずさりしたのである。
مُسۡتَكۡبِرِینَ بِهِۦ سَـٰمِرࣰا تَهۡجُرُونَ ﴿٦٧﴾
それ¹ゆえに驕り高ぶり、夜もすがら悪口に興じつつ²。
أَفَلَمۡ یَدَّبَّرُواْ ٱلۡقَوۡلَ أَمۡ جَاۤءَهُم مَّا لَمۡ یَأۡتِ ءَابَاۤءَهُمُ ٱلۡأَوَّلِینَ ﴿٦٨﴾
一体、彼らはその言葉(クルアーン*)を熟慮しないのか?いや、彼らの昔の先祖たちに訪れなかったものが、彼らのもとに到来した(ことが理由で、信じないという)のか?¹
أَمۡ لَمۡ یَعۡرِفُواْ رَسُولَهُمۡ فَهُمۡ لَهُۥ مُنكِرُونَ ﴿٦٩﴾
いや、彼らは自分たちの使徒*(ムハンマド*)を知らず、それで彼を否認するのか?¹
أَمۡ یَقُولُونَ بِهِۦ جِنَّةُۢۚ بَلۡ جَاۤءَهُم بِٱلۡحَقِّ وَأَكۡثَرُهُمۡ لِلۡحَقِّ كَـٰرِهُونَ ﴿٧٠﴾
いや、彼らは、彼が憑かれている¹とでも言うのか?いや、彼は彼らのもとに真理を携えてやって来たのだが、彼らの多くは真理を嫌うのである。
وَلَوِ ٱتَّبَعَ ٱلۡحَقُّ أَهۡوَاۤءَهُمۡ لَفَسَدَتِ ٱلسَّمَـٰوَ ٰتُ وَٱلۡأَرۡضُ وَمَن فِیهِنَّۚ بَلۡ أَتَیۡنَـٰهُم بِذِكۡرِهِمۡ فَهُمۡ عَن ذِكۡرِهِم مُّعۡرِضُونَ ﴿٧١﴾
もし真理が彼らの欲望に従うようなことがあれば、諸天と大地、そこにあるものは、損なわれてしまったであろう。いや、われら*は彼らに、彼らの栄誉¹をもたらした。そして彼らは自分たちの栄誉に対し、背を向けているのだ。
أَمۡ تَسۡـَٔلُهُمۡ خَرۡجࣰا فَخَرَاجُ رَبِّكَ خَیۡرࣱۖ وَهُوَ خَیۡرُ ٱلرَّ ٰزِقِینَ ﴿٧٢﴾
いや、(使徒*よ、)あなたは、彼らに見返りを要求¹(し、それゆえに彼らは信仰を拒否)するのか?(いや、違う、)というのも、あなたの主*の見返りの方が、より善いのだから。そしてかれは、最もよく糧を授けあれるお方なのだ。
وَإِنَّكَ لَتَدۡعُوهُمۡ إِلَىٰ صِرَ ٰطࣲ مُّسۡتَقِیمࣲ ﴿٧٣﴾
本当にあなたは、彼らをまさに、まっすぐな道(イスラーム*)へと招いているのである。
وَإِنَّ ٱلَّذِینَ لَا یُؤۡمِنُونَ بِٱلۡـَٔاخِرَةِ عَنِ ٱلصِّرَ ٰطِ لَنَـٰكِبُونَ ﴿٧٤﴾
そして本当に、来世を信じない者たちは、(正しい)道からまさに外れてしまっている者たちなのだ。
۞ وَلَوۡ رَحِمۡنَـٰهُمۡ وَكَشَفۡنَا مَا بِهِم مِّن ضُرࣲّ لَّلَجُّواْ فِی طُغۡیَـٰنِهِمۡ یَعۡمَهُونَ ﴿٧٥﴾
もし、われら*が彼らに慈悲をかけ、彼らの害を取り除いてやったら¹、彼らは彷徨いつつ、自らのひどい放埓さに固執したであろう。
وَلَقَدۡ أَخَذۡنَـٰهُم بِٱلۡعَذَابِ فَمَا ٱسۡتَكَانُواْ لِرَبِّهِمۡ وَمَا یَتَضَرَّعُونَ ﴿٧٦﴾
われら*は確かに、彼らを懲罰¹で捕えた。そして彼らは自分たちの主*に従順になることもなかったし、おそれ畏まりもしない。
حَتَّىٰۤ إِذَا فَتَحۡنَا عَلَیۡهِم بَابࣰا ذَا عَذَابࣲ شَدِیدٍ إِذَا هُمۡ فِیهِ مُبۡلِسُونَ ﴿٧٧﴾
やがて、われら*が彼らに対して厳しい懲罰¹の扉を開ける時、どうであろう、彼らはその中で落胆する者となる。
وَهُوَ ٱلَّذِیۤ أَنشَأَ لَكُمُ ٱلسَّمۡعَ وَٱلۡأَبۡصَـٰرَ وَٱلۡأَفۡـِٔدَةَۚ قَلِیلࣰا مَّا تَشۡكُرُونَ ﴿٧٨﴾
かれは、あなた方に聴覚と視覚と心を備え付けて下さったお方。あなた方が感謝することの少ないこと。
وَهُوَ ٱلَّذِی ذَرَأَكُمۡ فِی ٱلۡأَرۡضِ وَإِلَیۡهِ تُحۡشَرُونَ ﴿٧٩﴾
また、かれは、あなた方を大地に繁茂させられたお方。そしてかれの御許にこそ、あなた方は召集されるのだ。
وَهُوَ ٱلَّذِی یُحۡیِۦ وَیُمِیتُ وَلَهُ ٱخۡتِلَـٰفُ ٱلَّیۡلِ وَٱلنَّهَارِۚ أَفَلَا تَعۡقِلُونَ ﴿٨٠﴾
そして、かれは生を与えられ、死を与えられるお方。またかれにこそ、夜と昼の交代は属する。一体あなた方は、分別しないのか?
قَالُوۤاْ أَءِذَا مِتۡنَا وَكُنَّا تُرَابࣰا وَعِظَـٰمًا أَءِنَّا لَمَبۡعُوثُونَ ﴿٨٢﴾
彼らは言ったのだ。「一体、死んで土と骨と化した後で、本当に私たちが蘇らされる身であるなどというのか?
لَقَدۡ وُعِدۡنَا نَحۡنُ وَءَابَاۤؤُنَا هَـٰذَا مِن قَبۡلُ إِنۡ هَـٰذَاۤ إِلَّاۤ أَسَـٰطِیرُ ٱلۡأَوَّلِینَ ﴿٨٣﴾
私たちと、私たちのご先祖様たちは以前、確かにこれ¹を約束されたのである。これは昔の人々のお伽噺に外ならない」。
قُل لِّمَنِ ٱلۡأَرۡضُ وَمَن فِیهَاۤ إِن كُنتُمۡ تَعۡلَمُونَ ﴿٨٤﴾
(使徒*よ、)言ってやれ。「大地と、そこにあるものは誰のものか?もし、あなた方が知っているのであれば」。
سَیَقُولُونَ لِلَّهِۚ قُلۡ أَفَلَا تَذَكَّرُونَ ﴿٨٥﴾
彼らは言うであろう。「アッラー*のものである」。言ってやるのだ。「一体、あなた方は教訓を得ないのか?」
قُلۡ مَن رَّبُّ ٱلسَّمَـٰوَ ٰتِ ٱلسَّبۡعِ وَرَبُّ ٱلۡعَرۡشِ ٱلۡعَظِیمِ ﴿٨٦﴾
言ってやれ。「七層の天の主*と、偉大なる御座¹の主*は誰か?」
سَیَقُولُونَ لِلَّهِۚ قُلۡ أَفَلَا تَتَّقُونَ ﴿٨٧﴾
彼らは言うであろう。「(それらは)アッラー*のものである」。言ってやるのだ。「一体、あなた方は畏れ*ないのか?」
قُلۡ مَنۢ بِیَدِهِۦ مَلَكُوتُ كُلِّ شَیۡءࣲ وَهُوَ یُجِیرُ وَلَا یُجَارُ عَلَیۡهِ إِن كُنتُمۡ تَعۡلَمُونَ ﴿٨٨﴾
言ってやれ。「その御手に全てのものの絶対なる王権があり、そして(援助を求める者を)お助けになり、かれ(の意)に反しては(誰も)助けられることがないお方は、誰か?もし、あなた方が知っているのならば」。
سَیَقُولُونَ لِلَّهِۚ قُلۡ فَأَنَّىٰ تُسۡحَرُونَ ﴿٨٩﴾
彼らは言うであろう。「(それらは全て、)アッラー*のものである」。言ってやるのだ。「ならば一体、あなた方はどうしてまやかされるのか?」
بَلۡ أَتَیۡنَـٰهُم بِٱلۡحَقِّ وَإِنَّهُمۡ لَكَـٰذِبُونَ ﴿٩٠﴾
いや、われら*は彼らに真理をもたらした。本当に彼らはまさしく、嘘つきだったのだ。
مَا ٱتَّخَذَ ٱللَّهُ مِن وَلَدࣲ وَمَا كَانَ مَعَهُۥ مِنۡ إِلَـٰهٍۚ إِذࣰا لَّذَهَبَ كُلُّ إِلَـٰهِۭ بِمَا خَلَقَ وَلَعَلَا بَعۡضُهُمۡ عَلَىٰ بَعۡضࣲۚ سُبۡحَـٰنَ ٱللَّهِ عَمَّا یَصِفُونَ ﴿٩١﴾
アッラー*は御子など設けてはおられないし、かれと共にある神¹なども一切ない。(もし)そうならば、きっと全ての神は自らが創ったものと共に(銘々に)去ってしまい、彼らは互いに君臨し(ようとし合っ)たであろう²。彼らの言うようなこと³から(無縁な)、アッラー*に称え*あれ⁴。
عَـٰلِمِ ٱلۡغَیۡبِ وَٱلشَّهَـٰدَةِ فَتَعَـٰلَىٰ عَمَّا یُشۡرِكُونَ ﴿٩٢﴾
(かれは)不可視の世界*と現象界¹をご存知になるお方で、彼らがシルク*を犯しているものから、(無縁で)高遠なお方。
قُل رَّبِّ إِمَّا تُرِیَنِّی مَا یُوعَدُونَ ﴿٩٣﴾
(使徒*よ、)言うがよい。「我が主よ、もしもあなたが私に、彼らが約束されているもの¹をまさにお見せになるとしても、
وَإِنَّا عَلَىٰۤ أَن نُّرِیَكَ مَا نَعِدُهُمۡ لَقَـٰدِرُونَ ﴿٩٥﴾
本当にわれら*は、我らが彼らに約束しているものをあなたに見せることが、まさしく出来る者なのである。
ٱدۡفَعۡ بِٱلَّتِی هِیَ أَحۡسَنُ ٱلسَّیِّئَةَۚ نَحۡنُ أَعۡلَمُ بِمَا یَصِفُونَ ﴿٩٦﴾
悪を、より善いものでこそ押しのけよ¹。われら*は彼らが言うこと²を、最もよく知っている。
وَقُل رَّبِّ أَعُوذُ بِكَ مِنۡ هَمَزَ ٰتِ ٱلشَّیَـٰطِینِ ﴿٩٧﴾
また(使徒*よ)、言うがよい。「我が主*よ、私はあなたに、シャイターン*の煽り立てからのご加護を乞います。
وَأَعُوذُ بِكَ رَبِّ أَن یَحۡضُرُونِ ﴿٩٨﴾
そして我が主*よ、(何事においても、)彼ら(シャイターン*)が私のところにやって来ることからのご加護を、あなたに乞います。
حَتَّىٰۤ إِذَا جَاۤءَ أَحَدَهُمُ ٱلۡمَوۡتُ قَالَ رَبِّ ٱرۡجِعُونِ ﴿٩٩﴾
やがて、彼らの内の者¹に死が訪れれば、彼は(こう)言う。「我が主*よ、私を(現世に)返して下さい。
لَعَلِّیۤ أَعۡمَلُ صَـٰلِحࣰا فِیمَا تَرَكۡتُۚ كَلَّاۤۚ إِنَّهَا كَلِمَةٌ هُوَ قَاۤىِٕلُهَاۖ وَمِن وَرَاۤىِٕهِم بَرۡزَخٌ إِلَىٰ یَوۡمِ یُبۡعَثُونَ ﴿١٠٠﴾
私は、自分が残して来たもの¹において、正しい行い*をするでしょう」。断じて(、戻ることは出来)ない。本当にそれは、彼が(口先だけで)言っている、ただの言葉に過ぎないのだから。そして彼らの先には、彼らが蘇らされる日まで、障壁²がある。³
فَإِذَا نُفِخَ فِی ٱلصُّورِ فَلَاۤ أَنسَابَ بَیۡنَهُمۡ یَوۡمَىِٕذࣲ وَلَا یَتَسَاۤءَلُونَ ﴿١٠١﴾
角笛に吹き込まれれば¹、その日、彼らの間には血縁(の自慢)などもなければ、互いに(安否を)尋ね合うこともない。²
فَمَن ثَقُلَتۡ مَوَ ٰزِینُهُۥ فَأُوْلَـٰۤىِٕكَ هُمُ ٱلۡمُفۡلِحُونَ ﴿١٠٢﴾
それで、その(善行の)秤が重かった者、それらの者たちこそは成功者。
وَمَنۡ خَفَّتۡ مَوَ ٰزِینُهُۥ فَأُوْلَـٰۤىِٕكَ ٱلَّذِینَ خَسِرُوۤاْ أَنفُسَهُمۡ فِی جَهَنَّمَ خَـٰلِدُونَ ﴿١٠٣﴾
そして、その秤が軽かった者、それらの者たちは、自らを損ねた者たちであり、地獄に永遠に留まる。
أَلَمۡ تَكُنۡ ءَایَـٰتِی تُتۡلَىٰ عَلَیۡكُمۡ فَكُنتُم بِهَا تُكَذِّبُونَ ﴿١٠٥﴾
(アッラー*は彼らに、こう仰せられる。)「あなた方には(現世で)、わが御徴が誦まれていたのではないのか?そしてあなた方は、それを嘘呼ばわりしていたのでは?」
قَالُواْ رَبَّنَا غَلَبَتۡ عَلَیۡنَا شِقۡوَتُنَا وَكُنَّا قَوۡمࣰا ضَاۤلِّینَ ﴿١٠٦﴾
彼らは申し上げる。「我らが主*よ、私たちの不幸¹が、私たちを制圧してしまったのです。私たちは、迷った民でした。
رَبَّنَاۤ أَخۡرِجۡنَا مِنۡهَا فَإِنۡ عُدۡنَا فَإِنَّا ظَـٰلِمُونَ ﴿١٠٧﴾
我らが主*よ、私たちをここから出して下さい。そしてもし、(再び迷妄へと)戻ってしまったら、本当に私たちは(真に懲罰に値する)不正*者です」。
قَالَ ٱخۡسَـُٔواْ فِیهَا وَلَا تُكَلِّمُونِ ﴿١٠٨﴾
かれは仰せられる。「そこに、(惨めなまま)下がっていよ。そしてわれに(これ以上)、話しかけるのではない」。
إِنَّهُۥ كَانَ فَرِیقࣱ مِّنۡ عِبَادِی یَقُولُونَ رَبَّنَاۤ ءَامَنَّا فَٱغۡفِرۡ لَنَا وَٱرۡحَمۡنَا وَأَنتَ خَیۡرُ ٱلرَّ ٰحِمِینَ ﴿١٠٩﴾
本当に、わが僕たちの(信仰者の)一団は、(現世でこう)言っていたものなのだ。「我らが主*よ、私たちは信じました。ならば、私たちをお赦しになり、私たちにご慈悲をおかけ下さい。あなたは慈しみ深い者の中でも、最善のお方です」。¹
فَٱتَّخَذۡتُمُوهُمۡ سِخۡرِیًّا حَتَّىٰۤ أَنسَوۡكُمۡ ذِكۡرِی وَكُنتُم مِّنۡهُمۡ تَضۡحَكُونَ ﴿١١٠﴾
そしてあなた方(不信仰者*)は彼らを、あなた方にわが教訓を忘れさせるほどにまで侮蔑の的とし¹、彼らを嘲り笑っていたのだ。
إِنِّی جَزَیۡتُهُمُ ٱلۡیَوۡمَ بِمَا صَبَرُوۤاْ أَنَّهُمۡ هُمُ ٱلۡفَاۤىِٕزُونَ ﴿١١١﴾
本当にわれはこの日、彼らが(現世で)忍耐*していたことゆえに、彼らこそを成功者とすることで、彼らに報いてやるのだ。
قَـٰلَ كَمۡ لَبِثۡتُمۡ فِی ٱلۡأَرۡضِ عَدَدَ سِنِینَ ﴿١١٢﴾
かれ(アッラー*)は、(地獄の民に)仰せられる。「あなた方は地上で、何年間過ごしたのか?」¹
قَالُواْ لَبِثۡنَا یَوۡمًا أَوۡ بَعۡضَ یَوۡمࣲ فَسۡـَٔلِ ٱلۡعَاۤدِّینَ ﴿١١٣﴾
彼らは(応えて)申し上げる。「一日か、一日足らずを、過ごしました。ならば、数える者たち¹にお尋ねください」。
قَـٰلَ إِن لَّبِثۡتُمۡ إِلَّا قَلِیلࣰاۖ لَّوۡ أَنَّكُمۡ كُنتُمۡ تَعۡلَمُونَ ﴿١١٤﴾
かれは仰せられる。「あなた方は(現世で)、僅かばかりしか過ごしてはいなかった。もし、あなた方が知っていたならば¹。²
أَفَحَسِبۡتُمۡ أَنَّمَا خَلَقۡنَـٰكُمۡ عَبَثࣰا وَأَنَّكُمۡ إِلَیۡنَا لَا تُرۡجَعُونَ ﴿١١٥﴾
一体あなた方は、われら*があなた方を無意味に創造したと、そしてあなた方が(清算と報いのため)われら*の御許へと戻らされないとでも、思っていたのか?」
فَتَعَـٰلَى ٱللَّهُ ٱلۡمَلِكُ ٱلۡحَقُّۖ لَاۤ إِلَـٰهَ إِلَّا هُوَ رَبُّ ٱلۡعَرۡشِ ٱلۡكَرِیمِ ﴿١١٦﴾
王であり、真理であられるアッラー*は、(そのような無意味な行いから)高遠なお方。貴い御座¹の主*、かれの外に(真に)崇拝*すべきものはない。
وَمَن یَدۡعُ مَعَ ٱللَّهِ إِلَـٰهًا ءَاخَرَ لَا بُرۡهَـٰنَ لَهُۥ بِهِۦ فَإِنَّمَا حِسَابُهُۥ عِندَ رَبِّهِۦۤۚ إِنَّهُۥ لَا یُفۡلِحُ ٱلۡكَـٰفِرُونَ ﴿١١٧﴾
誰であろうと、アッラー*に並べて別の神¹を祈る者ーー彼にはそれ(を祈る正当性)において、いかなる根拠もないのだがーー、その清算は、その主*の御許にこそある。本当に不信仰者*らは、成功することがない。