Surah 蜘蛛章 - Al-‘Ankabūt

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Surah 蜘蛛章 - Al-‘Ankabūt - Aya count 69

الۤمۤ ﴿١﴾

アリフ・ラーム・ミーム¹。

1 この文字群については、頻出名・用語解説の「クルアーン*の冒頭に現れる文字群*」を参照。


Arabic explanations of the Qur’an:

أَحَسِبَ ٱلنَّاسُ أَن یُتۡرَكُوۤاْ أَن یَقُولُوۤاْ ءَامَنَّا وَهُمۡ لَا یُفۡتَنُونَ ﴿٢﴾

一体人々は、「私たちは信仰した」と言うことで、試練にかけられることもなく、放って置かれるとでも思ったのか?¹

1 預言者*ムハンマド*は仰(おっしゃ)った。「人は自分の宗教(に対する堅固さの程度)に応じて、試練を受ける・・・」(アフマド1481参照)。雌牛章214、イムラーン家章186、悔悟章16、洞窟章7、ムハンマド*章31、王権章2とそれらの訳注も参照。


Arabic explanations of the Qur’an:

وَلَقَدۡ فَتَنَّا ٱلَّذِینَ مِن قَبۡلِهِمۡۖ فَلَیَعۡلَمَنَّ ٱللَّهُ ٱلَّذِینَ صَدَقُواْ وَلَیَعۡلَمَنَّ ٱلۡكَـٰذِبِینَ ﴿٣﴾

また、われら*は確かに、(使徒*が遣わされた)彼ら以前の者たちを試練にかけたのだ。それでアッラーは、(信仰に)正直な者たちを必ずやご存知になり給い、嘘つきたちを必ずやご存知になり給う。


Arabic explanations of the Qur’an:

أَمۡ حَسِبَ ٱلَّذِینَ یَعۡمَلُونَ ٱلسَّیِّـَٔاتِ أَن یَسۡبِقُونَاۚ سَاۤءَ مَا یَحۡكُمُونَ ﴿٤﴾

いや、一体、悪行¹を行う者たちは、われら*を出し抜けるとでも思ったのか?彼らの判断することの、何と忌まわしいことか?

1 この「悪行」は、シルク*を始めとした、アッラー*に対する不服従行為のこと(ムヤッサル396頁参照) 。


Arabic explanations of the Qur’an:

مَن كَانَ یَرۡجُواْ لِقَاۤءَ ٱللَّهِ فَإِنَّ أَجَلَ ٱللَّهِ لَـَٔاتࣲۚ وَهُوَ ٱلسَّمِیعُ ٱلۡعَلِیمُ ﴿٥﴾

(来世における)アッラーとの拝謁を望む¹者は誰でも、(そのために準備せよ、)本当にアッラー*の(復活の)期限は、必ずやって来るのだから。かれは、よくお聞きになるお方。全知者であられる。

1 この「望む」については、ユーヌス*章7の訳注を参照。


Arabic explanations of the Qur’an:

وَمَن جَـٰهَدَ فَإِنَّمَا یُجَـٰهِدُ لِنَفۡسِهِۦۤۚ إِنَّ ٱللَّهَ لَغَنِیٌّ عَنِ ٱلۡعَـٰلَمِینَ ﴿٦﴾

そして(アッラー*ゆえに)奮闘する者は誰でも、自分自身のために奮闘しているに過ぎない。本当にアッラー*はいかなる創造物(の行いや崇拝*行為)からも、まさしく満ち足りておられる*お方なのだから。¹

1 アッラー*は被造物がご自身に服従することなど、必要とされない。しもべたちに諸々の義務行為を課したのは、ひとえに彼らへの慈悲であり、彼らの利益のためでもある(アル=バイダーウィー4:308参照)。


Arabic explanations of the Qur’an:

وَٱلَّذِینَ ءَامَنُواْ وَعَمِلُواْ ٱلصَّـٰلِحَـٰتِ لَنُكَفِّرَنَّ عَنۡهُمۡ سَیِّـَٔاتِهِمۡ وَلَنَجۡزِیَنَّهُمۡ أَحۡسَنَ ٱلَّذِی كَانُواْ یَعۡمَلُونَ ﴿٧﴾

また、信仰して正しい行い*を行う者たち、われら*は必ずや、その悪行を彼らのために帳消しにしてやる。そして必ずや、彼らが行っていた最善のもので、彼らに報いてやるのだ。


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وَوَصَّیۡنَا ٱلۡإِنسَـٰنَ بِوَ ٰ⁠لِدَیۡهِ حُسۡنࣰاۖ وَإِن جَـٰهَدَاكَ لِتُشۡرِكَ بِی مَا لَیۡسَ لَكَ بِهِۦ عِلۡمࣱ فَلَا تُطِعۡهُمَاۤۚ إِلَیَّ مَرۡجِعُكُمۡ فَأُنَبِّئُكُم بِمَا كُنتُمۡ تَعۡمَلُونَ ﴿٨﴾

われら*は人間に、自分の両親への孝行を命じた¹。そしてもし彼ら二人が、あなた²が(崇拝*の正当性について)何も知らないものをわれに並べるべく、あなたに執拗に迫って来たならば、(そのことに関しては)彼らに服従するのではない³。われにこそ(復活の日*)、あなた方の帰り所があるのだ。そしてわれは、あなた方が(現世で)行っていたことを、あなた方に告げ聞かせ(、それに報い)る。

1 夜の旅章23-24も参照。 2 この「あなた」については、雌牛章120の訳注を参照。以下、同様の表現の際にも、同訳注を参照。 3 アッラー*への不服従における服従、などというものはない(アル=ブハーリー7257参照)。それは、たとえ両親であっても同様である。尚シルク*のみに限らず、アッラー*に対する全ての反逆行為において、他人に従ったりしてはならない(ムヤッサル397頁参照) 。


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وَٱلَّذِینَ ءَامَنُواْ وَعَمِلُواْ ٱلصَّـٰلِحَـٰتِ لَنُدۡخِلَنَّهُمۡ فِی ٱلصَّـٰلِحِینَ ﴿٩﴾

信仰して正しい行い*を行う者たち、われら*は必ずや彼らに、(天国で)正しい者*たちの仲間入りをさせる。


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وَمِنَ ٱلنَّاسِ مَن یَقُولُ ءَامَنَّا بِٱللَّهِ فَإِذَاۤ أُوذِیَ فِی ٱللَّهِ جَعَلَ فِتۡنَةَ ٱلنَّاسِ كَعَذَابِ ٱللَّهِۖ وَلَىِٕن جَاۤءَ نَصۡرࣱ مِّن رَّبِّكَ لَیَقُولُنَّ إِنَّا كُنَّا مَعَكُمۡۚ أَوَلَیۡسَ ٱللَّهُ بِأَعۡلَمَ بِمَا فِی صُدُورِ ٱلۡعَـٰلَمِینَ ﴿١٠﴾

人々の中には、「私たちはアッラー*を信じた」と言いつつも、アッラー*(の道)において苦しめられれば、人々(から)の試練をあたかもアッラー*の懲罰のように受け止めて(怯み、イスラーム*に背を向けて)しまう者がいる¹。そして、もしもあなたの主*からの勝利が(信仰者たちに)やって来れば、彼ら(棄教者たち)はきっと(こう)言うのだ。「本当に私たちは、あなた方と共にあったのだ」。一体アッラー*は、全創造物の胸の内²を、最もよくご存知なのではないか?

1 同様のアーヤ*として、巡礼*章11とその訳注も参照。 2 いかに表面的に取り繕(つくろ)っても、アッラー*は人が心の内に隠す者をご存知である(イブン・カスィール6:266参照)。


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وَلَیَعۡلَمَنَّ ٱللَّهُ ٱلَّذِینَ ءَامَنُواْ وَلَیَعۡلَمَنَّ ٱلۡمُنَـٰفِقِینَ ﴿١١﴾

またアッラーは、信仰する者たちを必ずやご存知になり給い、偽信者*たちを必ずやご存知になり給う。¹

1 そしてそれは、順境と逆境による試練によってである(前掲書、同頁参照)。アーヤ2の訳注も参照。


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وَقَالَ ٱلَّذِینَ كَفَرُواْ لِلَّذِینَ ءَامَنُواْ ٱتَّبِعُواْ سَبِیلَنَا وَلۡنَحۡمِلۡ خَطَـٰیَـٰكُمۡ وَمَا هُم بِحَـٰمِلِینَ مِنۡ خَطَـٰیَـٰهُم مِّن شَیۡءٍۖ إِنَّهُمۡ لَكَـٰذِبُونَ ﴿١٢﴾

また不信仰に陥った者*たち¹は、信仰する者たちに言う。「私たちのやり方(宗教)に従って、私たちにあなた方過ち(の罪)を背負わせよ」。彼ら(不信仰者*)は、彼ら(信仰者)の罪など少しも背負うことなどないというのに。本当に彼らは、まさしく嘘つきなのだ。

1 これは、マッカ*の不信仰者*たち(ムヤッサル397頁参照)。


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وَلَیَحۡمِلُنَّ أَثۡقَالَهُمۡ وَأَثۡقَالࣰا مَّعَ أَثۡقَالِهِمۡۖ وَلَیُسۡـَٔلُنَّ یَوۡمَ ٱلۡقِیَـٰمَةِ عَمَّا كَانُواْ یَفۡتَرُونَ ﴿١٣﴾

また彼らはきっと、自分たちの(罪という)重荷と、(彼らが迷わせた民の罪という)別の重荷を、自分たちの重荷と共に背負うことになる¹。そして彼らは復活の日*、自分たちが捏造していたことについて、必ずや尋ねられることになるのだ。

1 同様のアーヤ*として、蜜蜂章25とその訳注も参照。


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وَلَقَدۡ أَرۡسَلۡنَا نُوحًا إِلَىٰ قَوۡمِهِۦ فَلَبِثَ فِیهِمۡ أَلۡفَ سَنَةٍ إِلَّا خَمۡسِینَ عَامࣰا فَأَخَذَهُمُ ٱلطُّوفَانُ وَهُمۡ ظَـٰلِمُونَ ﴿١٤﴾

われら*は確かにヌーフ*をその民に遣わし、彼はその中で(アッラー*の教えへと招きつつ、)千年から五十年差し引いた年月を過ごした¹。そして(彼らが信じなっかったので、)不正*者であった彼らを、洪水が捕らえた。

1 ヌーフ*とその民に起こったことに関しては、高壁章59-64、フード*章25-48、信仰者たち章23-30、詩人たち章105-122、整列者章75-82、月章9-17、ヌーフ*章なども参照。


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فَأَنجَیۡنَـٰهُ وَأَصۡحَـٰبَ ٱلسَّفِینَةِ وَجَعَلۡنَـٰهَاۤ ءَایَةࣰ لِّلۡعَـٰلَمِینَ ﴿١٥﴾

そしてわれら*は彼(ヌーフ*)と船の民を救い、それ(船)を全創造物に対する一つの御徴¹とした。

1 この「御徴」とは、信仰者・不信仰者*への教訓のこと。また船それ自体も、それを通してアッラー*のご慈悲に思いを馳(は)せるべき、一つの御徴である(アッ=サァディー628頁参照)。


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وَإِبۡرَ ٰ⁠هِیمَ إِذۡ قَالَ لِقَوۡمِهِ ٱعۡبُدُواْ ٱللَّهَ وَٱتَّقُوهُۖ ذَ ٰ⁠لِكُمۡ خَیۡرࣱ لَّكُمۡ إِن كُنتُمۡ تَعۡلَمُونَ ﴿١٦﴾

また、イブラーヒーム*を(遣わした)。彼がその民に(こう)言った時¹。「アッラー*を崇拝*し、かれを畏れ*よ。それがあなた方にとってより善いのだ。もし、あなた方が知っていたのならば。

1 イブラーヒーム*とその民のやり取りについては、家畜章74-82、マルヤム*章42-48、預言者*たち章52-70、詩人たち章70-89、整列者章85-98、金の装飾章26-28も参照。


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إِنَّمَا تَعۡبُدُونَ مِن دُونِ ٱللَّهِ أَوۡثَـٰنࣰا وَتَخۡلُقُونَ إِفۡكًاۚ إِنَّ ٱلَّذِینَ تَعۡبُدُونَ مِن دُونِ ٱللَّهِ لَا یَمۡلِكُونَ لَكُمۡ رِزۡقࣰا فَٱبۡتَغُواْ عِندَ ٱللَّهِ ٱلرِّزۡقَ وَٱعۡبُدُوهُ وَٱشۡكُرُواْ لَهُۥۤۖ إِلَیۡهِ تُرۡجَعُونَ ﴿١٧﴾

あなた方は、アッラー*をよそに彫像を崇め、でっち上げを捏造している¹に過ぎない。本当に、アッラー*をよそにあなた方が崇めている者たちは、あなた方に対して糧(を授ける力)を有してはいないのだ。ならば、アッラー*の御許にこそ糧を求め、かれを崇拝*し、かれに感謝せよ。かれの御許にこそ、あなた方は戻されるのだから」。

1 この「でっち上げ」は「彫像」のことである、という解釈もある(アッ=タバリー8:6459参照)。


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وَإِن تُكَذِّبُواْ فَقَدۡ كَذَّبَ أُمَمࣱ مِّن قَبۡلِكُمۡۖ وَمَا عَلَى ٱلرَّسُولِ إِلَّا ٱلۡبَلَـٰغُ ٱلۡمُبِینُ ﴿١٨﴾

ーー¹もしあなた方が(使徒*ムハンマド*を)噓つき呼ばわりしたとしても、あなた方以前の共同体も(また、その使徒*たちを)確かに噓つき呼ばわりしたのだ。そして使徒*の義務は、(啓示の)明白なる伝達に外ならないのである。

1 このアーヤ*からアーヤ*23までが挿入説ではなく、全てイブラーヒーム*の言葉である、という説もある(イブン・カスィール6:270参照)。


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أَوَلَمۡ یَرَوۡاْ كَیۡفَ یُبۡدِئُ ٱللَّهُ ٱلۡخَلۡقَ ثُمَّ یُعِیدُهُۥۤۚ إِنَّ ذَ ٰ⁠لِكَ عَلَى ٱللَّهِ یَسِیرࣱ ﴿١٩﴾

また彼らは、アッラーがいかに(無から)創造をお始めになるか知らなかったのか?それからかれは、それを(死後に)繰り返しえし給う。本当にそれはアッラーにとって、容易いことなのだから。


Arabic explanations of the Qur’an:

قُلۡ سِیرُواْ فِی ٱلۡأَرۡضِ فَٱنظُرُواْ كَیۡفَ بَدَأَ ٱلۡخَلۡقَۚ ثُمَّ ٱللَّهُ یُنشِئُ ٱلنَّشۡأَةَ ٱلۡـَٔاخِرَةَۚ إِنَّ ٱللَّهَ عَلَىٰ كُلِّ شَیۡءࣲ قَدِیرࣱ ﴿٢٠﴾

(使徒*よ、)言え。「地上を旅し、かれがいかに創造を始められたか、見てみるがよい。それからアッラー*は、(死後の復活という)最後の創造をお創りになるのだ。本当にアッラー*は。全てのことがお出来のお方なのだから」。


Arabic explanations of the Qur’an:

یُعَذِّبُ مَن یَشَاۤءُ وَیَرۡحَمُ مَن یَشَاۤءُۖ وَإِلَیۡهِ تُقۡلَبُونَ ﴿٢١﴾

かれは、かれがお望みの者を罰せられ、かれがお望みの者にご慈悲をおかけ下さる。そしてかれの御許にこそ、あなた方は戻されるのだ。


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وَمَاۤ أَنتُم بِمُعۡجِزِینَ فِی ٱلۡأَرۡضِ وَلَا فِی ٱلسَّمَاۤءِۖ وَمَا لَكُم مِّن دُونِ ٱللَّهِ مِن وَلِیࣲّ وَلَا نَصِیرࣲ ﴿٢٢﴾

(人々よ、)あなた方は地でも天でも、(アッラー*から)逃れられる者ではない。そしてあなた方にはアッラー*の外に、いかなる庇護者も援助者もないのだ。


Arabic explanations of the Qur’an:

وَٱلَّذِینَ كَفَرُواْ بِـَٔایَـٰتِ ٱللَّهِ وَلِقَاۤىِٕهِۦۤ أُوْلَـٰۤىِٕكَ یَىِٕسُواْ مِن رَّحۡمَتِی وَأُوْلَـٰۤىِٕكَ لَهُمۡ عَذَابٌ أَلِیمࣱ ﴿٢٣﴾

そしてアッラー*の御徴と、かれとの拝謁を否定した者たち、それらの者たちは(来世において)わが慈悲に絶望することになる者たち。それらの者たち、彼らには痛ましい懲罰があるーー。


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فَمَا كَانَ جَوَابَ قَوۡمِهِۦۤ إِلَّاۤ أَن قَالُواْ ٱقۡتُلُوهُ أَوۡ حَرِّقُوهُ فَأَنجَىٰهُ ٱللَّهُ مِنَ ٱلنَّارِۚ إِنَّ فِی ذَ ٰ⁠لِكَ لَـَٔایَـٰتࣲ لِّقَوۡمࣲ یُؤۡمِنُونَ ﴿٢٤﴾

そして彼(イブラーヒーム*)の民の返答は、「彼を殺すか、焼いてしまえ」と言うものだけだった。(彼らはイブラーヒーム*を火の中に放り込んだが、)アッラー*は彼を火からお救いになった¹。本当にその中にはまさしく、信仰する民への御徴がある。

1 預言者*たち章69-70とその訳注、整列者章97-98も参照。


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وَقَالَ إِنَّمَا ٱتَّخَذۡتُم مِّن دُونِ ٱللَّهِ أَوۡثَـٰنࣰا مَّوَدَّةَ بَیۡنِكُمۡ فِی ٱلۡحَیَوٰةِ ٱلدُّنۡیَاۖ ثُمَّ یَوۡمَ ٱلۡقِیَـٰمَةِ یَكۡفُرُ بَعۡضُكُم بِبَعۡضࣲ وَیَلۡعَنُ بَعۡضُكُم بَعۡضࣰا وَمَأۡوَىٰكُمُ ٱلنَّارُ وَمَا لَكُم مِّن نَّـٰصِرِینَ ﴿٢٥﴾

また、彼(イブラーヒーム*)は言った。「本当にあなた方は、現世における自分たちの間の愛情ゆえ¹、アッラー*をよそに彫像を設けて(崇めて)いる。やがて復活の日*には、あなた方はお互いを否定し合い、お互いに呪い合う²のだ。そして、あなた方の住処は業火なのであり、あなた方には(そこから救ってくれる)いかなる援助者もない」。

1 つまり、「彼らの間の愛情を育(はぐく)むため」あるいは「彼らの間での、彫像への愛情ゆえ」(アル=バイダーウィー4:313参照)。 2 復活の日*、アッラー*をよそに崇めていたものとその崇拝*者は、互いに縁を切り、敵となる。雌牛章166-167、ユーヌス*章28-29、マルヤム*章82、物語章63、創成者*章13-14、砂丘章6も参照。


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۞ فَـَٔامَنَ لَهُۥ لُوطࣱۘ وَقَالَ إِنِّی مُهَاجِرٌ إِلَىٰ رَبِّیۤۖ إِنَّهُۥ هُوَ ٱلۡعَزِیزُ ٱلۡحَكِیمُ ﴿٢٦﴾

そしてルート*が彼を信じ、彼(イブラーヒーム*)は言った。「本当に私は、我が主*へと移住*する¹。本当にかれは、偉力ならびない*お方、英知あふれる*お方」。

1 つまり不信仰の民*の地から、自分の主*を崇拝*する場所への移住(アッ=シャウカーニー4:262参照)。この「移住」に関しては、預言者*たち章71とその訳注を参照。


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وَوَهَبۡنَا لَهُۥۤ إِسۡحَـٰقَ وَیَعۡقُوبَ وَجَعَلۡنَا فِی ذُرِّیَّتِهِ ٱلنُّبُوَّةَ وَٱلۡكِتَـٰبَ وَءَاتَیۡنَـٰهُ أَجۡرَهُۥ فِی ٱلدُّنۡیَاۖ وَإِنَّهُۥ فِی ٱلۡـَٔاخِرَةِ لَمِنَ ٱلصَّـٰلِحِینَ ﴿٢٧﴾

またわれら*は、彼(イブラーヒーム*)にイスハーク*とヤァクーブ*を授け、彼の子孫の内に預言者*としての天分と啓典を与えた。また、現世においては彼に褒美¹を授けた。そして本当に彼は来世において、まさしく正しい者*たちの一人である。

1 具体的には、人々からの賞讃や、正しい子供などのこと(ムヤッサル399頁参照)。


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وَلُوطًا إِذۡ قَالَ لِقَوۡمِهِۦۤ إِنَّكُمۡ لَتَأۡتُونَ ٱلۡفَـٰحِشَةَ مَا سَبَقَكُم بِهَا مِنۡ أَحَدࣲ مِّنَ ٱلۡعَـٰلَمِینَ ﴿٢٨﴾

また(われら*は)、ルートを(遣わした)。彼がその民に、(こう)言った時¹。「一体、本当にあなた方は、全創造物のいかなる者もあなた方以前には行わなかった醜行²に、手を染めるというのか?

1 彼とその民の間に起こった話については、高壁章80-84、フード*章77-83、アル=ヒジュル章61-77、詩人たち章160-175、蟻章54-58、月章33-40も参照。 2 「醜行」については、蜜蜂章90の訳注を参照。


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أَىِٕنَّكُمۡ لَتَأۡتُونَ ٱلرِّجَالَ وَتَقۡطَعُونَ ٱلسَّبِیلَ وَتَأۡتُونَ فِی نَادِیكُمُ ٱلۡمُنكَرَۖ فَمَا كَانَ جَوَابَ قَوۡمِهِۦۤ إِلَّاۤ أَن قَالُواْ ٱئۡتِنَا بِعَذَابِ ٱللَّهِ إِن كُنتَ مِنَ ٱلصَّـٰدِقِینَ ﴿٢٩﴾

一体、本当にあなた方は、男性へと赴き¹、(旅人の)道を阻み²、自分たちの集会の場で悪事³を犯すのか?」そして彼の民の返答は、「アッラー*の懲罰を、私たちにもたらしてみよ。もし、あなたが正直者の類いなのであれば」と言うものでしかなかった。

1 つまり男色のこと(前掲書、同頁参照)。 2 アル=クルトゥビー*によれば、彼らは財産や性行為ゆえに旅人の「道を阻み」、女性を放ったらかしにすることで、自らの子孫を残す「道を阻んでいた」(13:341参照)。 3 「悪事」については、蜜蜂章90の訳注を参照。ルート*の民が犯していた悪事に関しては、高壁章80-81、フード*章77-79、預言者*たち章74、詩人たち章165-166、蟻章54-55も参照。


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قَالَ رَبِّ ٱنصُرۡنِی عَلَى ٱلۡقَوۡمِ ٱلۡمُفۡسِدِینَ ﴿٣٠﴾

彼(ルート*)は言った。「我が主*よ、腐敗*を働く民に対して、私を勝利させて下さい」。


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وَلَمَّا جَاۤءَتۡ رُسُلُنَاۤ إِبۡرَ ٰ⁠هِیمَ بِٱلۡبُشۡرَىٰ قَالُوۤاْ إِنَّا مُهۡلِكُوۤاْ أَهۡلِ هَـٰذِهِ ٱلۡقَرۡیَةِۖ إِنَّ أَهۡلَهَا كَانُواْ ظَـٰلِمِینَ ﴿٣١﴾

こうして、われら*の使い(天使*)たちが吉報¹を携えてイブラーヒーム*のもとにやって来た時、彼ら(天使*たち)は言った。「本当に私たちは、この町²の民を滅ぼす者である。本当にその民は、不正*者だったのだから」。

1 「吉報」とは、イスハーク*誕生の知らせ(ムヤッサル400頁参照)。ルート*の祈りを受けてアッラー*から遣わされた天使*たちは、まずイブラーヒーム*のもとに立ち寄った(アッ=サァディー630頁参照)。 2 この「町」については、フード*章81「町」の訳注を参照。


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قَالَ إِنَّ فِیهَا لُوطࣰاۚ قَالُواْ نَحۡنُ أَعۡلَمُ بِمَن فِیهَاۖ لَنُنَجِّیَنَّهُۥ وَأَهۡلَهُۥۤ إِلَّا ٱمۡرَأَتَهُۥ كَانَتۡ مِنَ ٱلۡغَـٰبِرِینَ ﴿٣٢﴾

彼(イブラーヒーム*)は、言った。「本当にそこには、ルート*がいます」。彼らは言った。「私たちの方が、そこにいる者たちのことをよく知っている。私たちは必ずや、彼とその家族を救い出すのだ。但し、残っ(て滅ぼされ)た者たちの一人となる、彼の妻だけは別だが」。¹

1 イブラーヒーム*と天使*たちの話の詳細については、フード*章69-76、アル=ヒジュル章51-60、撒き散らすもの章24-34も参照。


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وَلَمَّاۤ أَن جَاۤءَتۡ رُسُلُنَا لُوطࣰا سِیۤءَ بِهِمۡ وَضَاقَ بِهِمۡ ذَرۡعࣰاۖ وَقَالُواْ لَا تَخَفۡ وَلَا تَحۡزَنۡ إِنَّا مُنَجُّوكَ وَأَهۡلَكَ إِلَّا ٱمۡرَأَتَكَ كَانَتۡ مِنَ ٱلۡغَـٰبِرِینَ ﴿٣٣﴾

こうして、われら*の使いたちがルート*のもとにやって来た時¹、彼(ルート*)は彼らのことで気が滅入り、心苦しくなった。そして、彼らは(ルート*に)言った。「怖れることも、悲しむこともありません。本当に私たちは、あなたとあなたの家族の救い手なのです。但し、残っ(て滅ぼされ)た者たちの一人となる、あなたの妻は別です。

1 この時、彼とその民の間に起こった話については、高壁章80-84、フード*章69-83、詩人たち章160-175、蟻章54-58、月章33-40も参照。


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إِنَّا مُنزِلُونَ عَلَىٰۤ أَهۡلِ هَـٰذِهِ ٱلۡقَرۡیَةِ رِجۡزࣰا مِّنَ ٱلسَّمَاۤءِ بِمَا كَانُواْ یَفۡسُقُونَ ﴿٣٤﴾

本当に私たちはこの町の民に、彼らが放逸であったことゆえの(罰の)制裁を、天から下す者なのです」。


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وَلَقَد تَّرَكۡنَا مِنۡهَاۤ ءَایَةَۢ بَیِّنَةࣰ لِّقَوۡمࣲ یَعۡقِلُونَ ﴿٣٥﴾

そしてわれら*はそこから確かに、分別する民に対して明らかな御徴¹を残しておいた。

1 この「御徴」は、ルート*の民の町が滅ぼされた痕跡のこと。それは、分別ある人々への教示である(ムヤッサル400頁参照)。アル=ヒジュル章76、整列者章137-138も参照。


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وَإِلَىٰ مَدۡیَنَ أَخَاهُمۡ شُعَیۡبࣰا فَقَالَ یَـٰقَوۡمِ ٱعۡبُدُواْ ٱللَّهَ وَٱرۡجُواْ ٱلۡیَوۡمَ ٱلۡـَٔاخِرَ وَلَا تَعۡثَوۡاْ فِی ٱلۡأَرۡضِ مُفۡسِدِینَ ﴿٣٦﴾

またマドゥヤン*には、その同胞シュアイブ*を(遣わした)¹。そして彼は言った。「我が民よ、アッラー*を畏れ*、最後の日*を望む²のだ。そして腐敗を働きつつ、地上で退廃を広めてはならない」。

1 マドゥヤン*とシュアイブ*の話については、高壁章85-93、フード*章84-95、詩人章176-191も参照。 1 この「望む」については、ユーヌス*章7の訳注を参照。


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فَكَذَّبُوهُ فَأَخَذَتۡهُمُ ٱلرَّجۡفَةُ فَأَصۡبَحُواْ فِی دَارِهِمۡ جَـٰثِمِینَ ﴿٣٧﴾

すると彼らは、彼を噓つき呼ばわりした。それで彼らを激震が捕らえ¹、彼らは朝、その地で突っ伏して(死んで)いた。

1 高壁章91とその訳注も参照。


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وَعَادࣰا وَثَمُودَاْ وَقَد تَّبَیَّنَ لَكُم مِّن مَّسَـٰكِنِهِمۡۖ وَزَیَّنَ لَهُمُ ٱلشَّیۡطَـٰنُ أَعۡمَـٰلَهُمۡ فَصَدَّهُمۡ عَنِ ٱلسَّبِیلِ وَكَانُواْ مُسۡتَبۡصِرِینَ ﴿٣٨﴾

また、アード*とサムード*も(、われらを滅ぼした)。彼らの住まいの一部は、あなた方に確かに明らかになっている。シャイターン*が彼らに、彼らの行いを目映く見せ、彼らを(アッラー*の)道から阻んだのだ。彼らは、(真理を見極める)見識を備えた者たち¹だったというのに。

1 一説には、「(自分たちのやり方を)気に入り、悦に入っている者たち」。(アッ=タバリー8:6473参照)。


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وَقَـٰرُونَ وَفِرۡعَوۡنَ وَهَـٰمَـٰنَۖ وَلَقَدۡ جَاۤءَهُم مُّوسَىٰ بِٱلۡبَیِّنَـٰتِ فَٱسۡتَكۡبَرُواْ فِی ٱلۡأَرۡضِ وَمَا كَانُواْ سَـٰبِقِینَ ﴿٣٩﴾

またカールーン、フィルアウン*、ハーマーン(も滅ぼした)¹。彼らのもとには確かにムーサー*が(奇跡という)明証を携えて到来したのに、驕り高ぶったのだ。そして彼らは、(われら*を)出し抜ける者たちではなかった。

1 「カールーン」については物語章76-81を、「ハーマーン」については同省6の訳注を参照。


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فَكُلًّا أَخَذۡنَا بِذَنۢبِهِۦۖ فَمِنۡهُم مَّنۡ أَرۡسَلۡنَا عَلَیۡهِ حَاصِبࣰا وَمِنۡهُم مَّنۡ أَخَذَتۡهُ ٱلصَّیۡحَةُ وَمِنۡهُم مَّنۡ خَسَفۡنَا بِهِ ٱلۡأَرۡضَ وَمِنۡهُم مَّنۡ أَغۡرَقۡنَاۚ وَمَا كَانَ ٱللَّهُ لِیَظۡلِمَهُمۡ وَلَـٰكِن كَانُوۤاْ أَنفُسَهُمۡ یَظۡلِمُونَ ﴿٤٠﴾

われら*は(彼らの内の)いずれの者も、その罪ゆえに(懲罰で)捕らえた。そしてその中には、われら*が石礫を降らせた者もあり、またその中には、(轟く)一声が捕らえた者もあり、またその中には、われら*が地面に飲み込ませた者もあり、またその中には、われら*が溺れさせた者もある¹。そしてアッラー*が、彼らに対して不正*を働かれることなどは、もとよりあり得ないことだったのだ。しかし彼らが自分自身に、不正*を働いていたのである。

1 「石礫を降らせた者」はルート*の民。「(轟く)一声が捕らえた者」はサーリフ*の民サムード*と、シュアイブ*の民マドゥヤン*、「地面に飲み込ませた者」はカールーン、「溺れさせた者」はフィルアウン*とその民、及びヌーフ*の民のこと(ムヤッサル401頁参照)。


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مَثَلُ ٱلَّذِینَ ٱتَّخَذُواْ مِن دُونِ ٱللَّهِ أَوۡلِیَاۤءَ كَمَثَلِ ٱلۡعَنكَبُوتِ ٱتَّخَذَتۡ بَیۡتࣰاۖ وَإِنَّ أَوۡهَنَ ٱلۡبُیُوتِ لَبَیۡتُ ٱلۡعَنكَبُوتِۚ لَوۡ كَانُواْ یَعۡلَمُونَ ﴿٤١﴾

アッラー*をよそに庇護者を設ける者たちの様子は、巣を作る蜘蛛の様子に似ている。本当に最も脆い住処は、蜘蛛の巣だというのに¹。彼らが(そのことを)知っていたならば(、彼らを庇護者などとはしなかっただろう)。

1 蜘蛛の巣は、最も弱い生物の一つが作った、最も弱い家の一つであり、それを自分の砦(とりで)とすることは、弱さの上に弱さを上乗せすることに等しい(アッ=サァディー631頁参照)。


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إِنَّ ٱللَّهَ یَعۡلَمُ مَا یَدۡعُونَ مِن دُونِهِۦ مِن شَیۡءࣲۚ وَهُوَ ٱلۡعَزِیزُ ٱلۡحَكِیمُ ﴿٤٢﴾

本当にアッラー*は、彼らがかれをよそに祈っているいかなるものも、ご存知なのだ¹。かれは、偉力ならびない*お方、英知あふれる*お方。

1 それらは実際のところ、有名無実の存在である(前掲書、同頁参照)。


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وَتِلۡكَ ٱلۡأَمۡثَـٰلُ نَضۡرِبُهَا لِلنَّاسِۖ وَمَا یَعۡقِلُهَاۤ إِلَّا ٱلۡعَـٰلِمُونَ ﴿٤٣﴾

そしてわれら*は人々にそれらの譬えを挙げるが、それらを理解するのは(アッラー*とその御徴、その教えについて)知識ある者たちだけである。


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خَلَقَ ٱللَّهُ ٱلسَّمَـٰوَ ٰ⁠تِ وَٱلۡأَرۡضَ بِٱلۡحَقِّۚ إِنَّ فِی ذَ ٰ⁠لِكَ لَـَٔایَةࣰ لِّلۡمُؤۡمِنِینَ ﴿٤٤﴾

アッラー*は諸天と大地を、真理と共にお創りになった¹本当にそこ(それらの創造)には、まさしく信仰者たちへの御徴²がある。

1 イムラーン家章191「我らが主よ・・・ありません」の訳注も参照。 2 この「御徴」は、アッラー*の御力の偉大さ、かれのみを崇拝*しなければならないことの根拠(ムヤッサル401頁参照) 。


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ٱتۡلُ مَاۤ أُوحِیَ إِلَیۡكَ مِنَ ٱلۡكِتَـٰبِ وَأَقِمِ ٱلصَّلَوٰةَۖ إِنَّ ٱلصَّلَوٰةَ تَنۡهَىٰ عَنِ ٱلۡفَحۡشَاۤءِ وَٱلۡمُنكَرِۗ وَلَذِكۡرُ ٱللَّهِ أَكۡبَرُۗ وَٱللَّهُ یَعۡلَمُ مَا تَصۡنَعُونَ ﴿٤٥﴾

あなたに啓典の内から啓示されたものを読誦¹し、礼拝を遵守*せよ。実に礼拝は、醜行と悪事²を禁じるのだから。そして、アッラー*の唱念こそは(何)より偉大³であり、アッラー*はあなた方の成すことをご存知なのだ。

1 この「読誦」については、雌牛章121の訳注を参照。 2 「醜行」「悪事」については、蜜蜂章90の訳注を参照。 3 別の解釈として、「あなた方に対するアッラー*の讃美は、アッラー*に対するあなた方の讃美よりも偉大である」といった複数の説がある(アッ=タバリー8:6479参照)。


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۞ وَلَا تُجَـٰدِلُوۤاْ أَهۡلَ ٱلۡكِتَـٰبِ إِلَّا بِٱلَّتِی هِیَ أَحۡسَنُ إِلَّا ٱلَّذِینَ ظَلَمُواْ مِنۡهُمۡۖ وَقُولُوۤاْ ءَامَنَّا بِٱلَّذِیۤ أُنزِلَ إِلَیۡنَا وَأُنزِلَ إِلَیۡكُمۡ وَإِلَـٰهُنَا وَإِلَـٰهُكُمۡ وَ ٰ⁠حِدࣱ وَنَحۡنُ لَهُۥ مُسۡلِمُونَ ﴿٤٦﴾

(信仰者たちよ、)最善の形¹でなくして、啓典の民*と議論してはならない。但し彼らの内でも、不正*を働いた者たち²は別である。そして、言うのだ「私たちは自分たちに下されたもの³を信じる。また、私たちの神⁴と、あなた方の神は一つであり、私たちはかれ(アッラー*)に服従する者(ムスリム*)なのである」。

1 「最善の形」とは、よき品性、穏(おだ)やかさ、柔らかい言葉、真理を讃美し、そこへと誘うこと。また虚妄(きょもう)を恥ずべきものとし、それに反論すること。そしてそれを伝達するにあたって、最も効果的な手段を用いること(アッ=サァディー632頁参照)。蜜蜂章125の訳注も参照。 2 頑迷(がんめい)に真理にたてつき、ムスリム*たちに戦いを宣告した者たちのこと(ムヤッサル402頁参照) 。 3 啓典の民*に下されたトーラー*、福音*といった啓典のこと(前掲書、同頁参照)。 4 「神」に関しては、雌牛章133の訳注を参照。


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وَكَذَ ٰ⁠لِكَ أَنزَلۡنَاۤ إِلَیۡكَ ٱلۡكِتَـٰبَۚ فَٱلَّذِینَ ءَاتَیۡنَـٰهُمُ ٱلۡكِتَـٰبَ یُؤۡمِنُونَ بِهِۦۖ وَمِنۡ هَـٰۤؤُلَاۤءِ مَن یُؤۡمِنُ بِهِۦۚ وَمَا یَجۡحَدُ بِـَٔایَـٰتِنَاۤ إِلَّا ٱلۡكَـٰفِرُونَ ﴿٤٧﴾

そのように(使徒*よ)、われら*はあなたに啓典(クルアーン*)を下した。そして、われら*が啓典を授けた者たち(啓典の民*)はそれを信じ、それらの者たち¹の一部にも、それを信じる者がいる。不信仰者*たち以外は、われら*の御徴²を否定しないのだ。

1 この「それらの者たち」とは、クライシュ族*やそれ以外の不信仰者*たち(ムヤッサル402頁参照)。 2 この「御徴」とは、クルアーン*とそこに含まれる様々な明証のこと。(前掲書、同頁参照)。


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وَمَا كُنتَ تَتۡلُواْ مِن قَبۡلِهِۦ مِن كِتَـٰبࣲ وَلَا تَخُطُّهُۥ بِیَمِینِكَۖ إِذࣰا لَّٱرۡتَابَ ٱلۡمُبۡطِلُونَ ﴿٤٨﴾

また(使徒*よ)、あなたはそれ(が下がる)以前、いかなる書も誦んでいなければ、あなたの右手でそれを書いてもいなかったのだ。そうであったなら、(真実を)虚妄とする者たちは、疑惑に陥ったであろう。¹

1 預言者*ムハンマド*がそれらのことに長(た)けていたとしたら、ある種の無知な者たちは「彼は過去の啓典から学んだに違いない」と言ったであろう、ということ。預言者*は文盲であった(イブン・カスィール6:286参照)。識別章5も参照。


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بَلۡ هُوَ ءَایَـٰتُۢ بَیِّنَـٰتࣱ فِی صُدُورِ ٱلَّذِینَ أُوتُواْ ٱلۡعِلۡمَۚ وَمَا یَجۡحَدُ بِـَٔایَـٰتِنَاۤ إِلَّا ٱلظَّـٰلِمُونَ ﴿٤٩﴾

いや、それ(クルアーン*)は知識を授けられた者たちの胸の内にある、(真理)解明の御徴なのである。そして不正*者たち以外、われら*の御徴を否定することはない。


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وَقَالُواْ لَوۡلَاۤ أُنزِلَ عَلَیۡهِ ءَایَـٰتࣱ مِّن رَّبِّهِۦۚ قُلۡ إِنَّمَا ٱلۡـَٔایَـٰتُ عِندَ ٱللَّهِ وَإِنَّمَاۤ أَنَا۠ نَذِیرࣱ مُّبِینٌ ﴿٥٠﴾

彼ら(シルク*の徒)は、言った。「どうして彼(ムハンマド*)に、その主*から御徴¹が下されないのか?」(使徒*よ、)言え。「御徴は、アッラー*の御許にこそある。そして私は、明白なる警告者でしかないのだ。

1 この「御徴」とは、サーリフ*の雌ラクダ、ムーサー*の杖(つえ)のような奇跡のこと(ムヤッサル402頁参照) 。雌牛章108、家畜章109-110、ユーヌス*章97、夜の旅章90-93、ター・ハー章133、預言者*たち章5、識別章7-8、創成者*章42も参照。


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أَوَلَمۡ یَكۡفِهِمۡ أَنَّاۤ أَنزَلۡنَا عَلَیۡكَ ٱلۡكِتَـٰبَ یُتۡلَىٰ عَلَیۡهِمۡۚ إِنَّ فِی ذَ ٰ⁠لِكَ لَرَحۡمَةࣰ وَذِكۡرَىٰ لِقَوۡمࣲ یُؤۡمِنُونَ ﴿٥١﴾

(使徒*よ、あなたの正直さの証明は、)われら*があなたに、彼らに対して読誦される啓典(クルアーン*)を下したことだけで、彼らには十分だったのではないか?実にその中にはまさしく、信仰する民にとっての慈悲と教訓がある。


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قُلۡ كَفَىٰ بِٱللَّهِ بَیۡنِی وَبَیۡنَكُمۡ شَهِیدࣰاۖ یَعۡلَمُ مَا فِی ٱلسَّمَـٰوَ ٰ⁠تِ وَٱلۡأَرۡضِۗ وَٱلَّذِینَ ءَامَنُواْ بِٱلۡبَـٰطِلِ وَكَفَرُواْ بِٱللَّهِ أُوْلَـٰۤىِٕكَ هُمُ ٱلۡخَـٰسِرُونَ ﴿٥٢﴾

(使徒*よ、)言うのだ。「アッラー*だけで、私とあなた方の間の証人は十分。かれは諸天と大地にあるものをご存知なのだ。そして虚妄を信じ、アッラー*を否定した者たち、それらの者たちこそは損失者なのである」。


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وَیَسۡتَعۡجِلُونَكَ بِٱلۡعَذَابِ وَلَوۡلَاۤ أَجَلࣱ مُّسَمࣰّى لَّجَاۤءَهُمُ ٱلۡعَذَابُۚ وَلَیَأۡتِیَنَّهُم بَغۡتَةࣰ وَهُمۡ لَا یَشۡعُرُونَ ﴿٥٣﴾

(使徒*よ、)彼らはあなたに、懲罰を(下すことを)性急に求める¹。そして定められた期限さえなければ、懲罰は彼らのもとに到来したのである。それは必ずや、彼らが気付かないままに、彼らのもとを突然訪れるのだ。

1 関連するアーヤ*として、家畜章57-58、戦利品*章32、ユーヌス*章50、フード*章8、雷鳴章6、夜の旅章92、巡礼*章47、サード章16、相談章18、階段章1-2なども参照。


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یَسۡتَعۡجِلُونَكَ بِٱلۡعَذَابِ وَإِنَّ جَهَنَّمَ لَمُحِیطَةُۢ بِٱلۡكَـٰفِرِینَ ﴿٥٤﴾

彼らはあなたに、懲罰を(下すことを)性急に求める。本当に地獄は、不信仰者*たちをまさに包囲しているというのに。


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یَوۡمَ یَغۡشَىٰهُمُ ٱلۡعَذَابُ مِن فَوۡقِهِمۡ وَمِن تَحۡتِ أَرۡجُلِهِمۡ وَیَقُولُ ذُوقُواْ مَا كُنتُمۡ تَعۡمَلُونَ ﴿٥٥﴾

懲罰が彼らをその(頭)上から、そしてその足元から覆い込む、(復活の)その日。かれ(アッラー*)は、仰せられるのだ。「あなた方が(現世で)行っていたこと(の報い)を味わえ」。


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یَـٰعِبَادِیَ ٱلَّذِینَ ءَامَنُوۤاْ إِنَّ أَرۡضِی وَ ٰ⁠سِعَةࣱ فَإِیَّـٰیَ فَٱعۡبُدُونِ ﴿٥٦﴾

信仰するわが僕たちよ、本当に我が大地は広いのだ¹。ならば(移住*し)、われをこそ崇拝*せよ。

1 婦人章97、集団章10とその訳注も参照。


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كُلُّ نَفۡسࣲ ذَاۤىِٕقَةُ ٱلۡمَوۡتِۖ ثُمَّ إِلَیۡنَا تُرۡجَعُونَ ﴿٥٧﴾

全ての者は死を味わうのだ。それからあなた方は、(清算のため、)われらのもとへと戻される。


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وَٱلَّذِینَ ءَامَنُواْ وَعَمِلُواْ ٱلصَّـٰلِحَـٰتِ لَنُبَوِّئَنَّهُم مِّنَ ٱلۡجَنَّةِ غُرَفࣰا تَجۡرِی مِن تَحۡتِهَا ٱلۡأَنۡهَـٰرُ خَـٰلِدِینَ فِیهَاۚ نِعۡمَ أَجۡرُ ٱلۡعَـٰمِلِینَ ﴿٥٨﴾

信仰し正しい行い*を行う者たち、われら*は必ずや彼らを、その下から河川が流れる楽園の高き住まいに、永遠に住まわせよう。(アッラー*の服従行為を)行っていた者たちの褒美は、何と素晴らしいことか。


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ٱلَّذِینَ صَبَرُواْ وَعَلَىٰ رَبِّهِمۡ یَتَوَكَّلُونَ ﴿٥٩﴾

(彼らは)忍耐*し、その主*にこそ、全てを委ねる*者たち。


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وَكَأَیِّن مِّن دَاۤبَّةࣲ لَّا تَحۡمِلُ رِزۡقَهَا ٱللَّهُ یَرۡزُقُهَا وَإِیَّاكُمۡۚ وَهُوَ ٱلسَّمِیعُ ٱلۡعَلِیمُ ﴿٦٠﴾

自らの糧を調達することのない、どれほど多くの地を歩む生き物に対し、アッラー*は糧を授けられることか?¹そしてあなた方にも?かれはよくお聞きになるお方、全知者であられる。

1 多くの生物は、明日のための糧を備蓄(びちく)しない。しかしアッラー*がそれらに、糧をお授けになるのである(ムヤッサル403頁参照)。


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وَلَىِٕن سَأَلۡتَهُم مَّنۡ خَلَقَ ٱلسَّمَـٰوَ ٰ⁠تِ وَٱلۡأَرۡضَ وَسَخَّرَ ٱلشَّمۡسَ وَٱلۡقَمَرَ لَیَقُولُنَّ ٱللَّهُۖ فَأَنَّىٰ یُؤۡفَكُونَ ﴿٦١﴾

(使徒*よ、)もしも、あなたが彼ら(シルク*の徒)に「諸天と大地をお創りになり、太陽と月を仕えさせられたお方は誰なのか?」と尋ねれば、彼らは決まって(こう)言うのだ。「アッラー*である」。ならば一体、どうしてあなた方は(アッラー*の信仰から)背かされるのか?


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ٱللَّهُ یَبۡسُطُ ٱلرِّزۡقَ لِمَن یَشَاۤءُ مِنۡ عِبَادِهِۦ وَیَقۡدِرُ لَهُۥۤۚ إِنَّ ٱللَّهَ بِكُلِّ شَیۡءٍ عَلِیمࣱ ﴿٦٢﴾

アッラー*はその僕たちの内、かれがお望みの者に糧を豊富に与えられ、また(かれがお望みになる)外の者には控えられる¹。本当にアッラー*は、全てのことをご存知のお方なのだ。

1 物語章82、サバア章36、暁章15-16と、それらの訳注も参照。


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وَلَىِٕن سَأَلۡتَهُم مَّن نَّزَّلَ مِنَ ٱلسَّمَاۤءِ مَاۤءࣰ فَأَحۡیَا بِهِ ٱلۡأَرۡضَ مِنۢ بَعۡدِ مَوۡتِهَا لَیَقُولُنَّ ٱللَّهُۚ قُلِ ٱلۡحَمۡدُ لِلَّهِۚ بَلۡ أَكۡثَرُهُمۡ لَا یَعۡقِلُونَ ﴿٦٣﴾

また(使徒*よ)、もしもあなたが彼ら(シルク*の徒)に、「天から(雨)水を降らしになり、それによって大地を、その死後に息吹かせられた¹のは誰か?と尋ねれば、彼らは決まって(こう)言うのだ。「アッラー*である」。言ってやれ。「アッラー*に称賛*あれ」。いや、彼らの大半は弁えない。

1 「大地をその死後に息吹かせる」については、雌牛章164の訳注を参照。


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وَمَا هَـٰذِهِ ٱلۡحَیَوٰةُ ٱلدُّنۡیَاۤ إِلَّا لَهۡوࣱ وَلَعِبࣱۚ وَإِنَّ ٱلدَّارَ ٱلۡـَٔاخِرَةَ لَهِیَ ٱلۡحَیَوَانُۚ لَوۡ كَانُواْ یَعۡلَمُونَ ﴿٦٤﴾

この現世の生活は戯れごとと遊興に過ぎない¹。そして本当に来世の住まい、それこそが(真の)生なのである。もし彼らが(そのことを)知っていたならば。

1 家畜章32の訳注も参照。


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فَإِذَا رَكِبُواْ فِی ٱلۡفُلۡكِ دَعَوُاْ ٱللَّهَ مُخۡلِصِینَ لَهُ ٱلدِّینَ فَلَمَّا نَجَّىٰهُمۡ إِلَى ٱلۡبَرِّ إِذَا هُمۡ یُشۡرِكُونَ ﴿٦٥﴾

彼ら(不信仰者*)が船に乗っ(て転覆を怖れ)た時には、アッラー*だけに真摯に崇拝*を捧げつつ¹、かれに祈るのだ。そして、かれが自分たちのことを陸地に救って下さった時には、どうであろう、シルク*を犯すのである。

1 アッラー*だけに「真摯に崇拝*行為を捧げる」ことについては、婦人章146の訳注を参照。


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لِیَكۡفُرُواْ بِمَاۤ ءَاتَیۡنَـٰهُمۡ وَلِیَتَمَتَّعُواْۚ فَسَوۡفَ یَعۡلَمُونَ ﴿٦٦﴾

こうして彼らは、われら*が彼に与えたもの¹に対して恩知らずとなり、(再び現世で)楽しむのだ。彼らはやがて、(自分たちの行いの悪い結果を)知ることになる。

1 彼らや彼らの財産に対する、アッラー*の恩恵のこと(ムヤッサル404頁参照) 。


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أَوَلَمۡ یَرَوۡاْ أَنَّا جَعَلۡنَا حَرَمًا ءَامِنࣰا وَیُتَخَطَّفُ ٱلنَّاسُ مِنۡ حَوۡلِهِمۡۚ أَفَبِٱلۡبَـٰطِلِ یُؤۡمِنُونَ وَبِنِعۡمَةِ ٱللَّهِ یَكۡفُرُونَ ﴿٦٧﴾

一体、彼ら(不信仰者*)は、われら*が安全なる聖域¹を設けたのを、見ないのか?その周りから、人々は攫われている²というのに。一体、彼らは虚妄をこそ信じ、アッラー*の恩恵については恩知らずであるというのか?³

1 「安全なる聖域」については雌牛章125の訳注、蟻章91「聖なる地」の訳注も参照。 2 当時、マッカ*の聖域外のアラブ部族は、互いに襲撃・略奪し合っており、殺人や捕虜などの被害を出していた(アル=アルースィー21:14参照)。 3 「虚妄を信じ・・・」については、蜜蜂章72の訳注を参照。


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وَمَنۡ أَظۡلَمُ مِمَّنِ ٱفۡتَرَىٰ عَلَى ٱللَّهِ كَذِبًا أَوۡ كَذَّبَ بِٱلۡحَقِّ لَمَّا جَاۤءَهُۥۤۚ أَلَیۡسَ فِی جَهَنَّمَ مَثۡوࣰى لِّلۡكَـٰفِرِینَ ﴿٦٨﴾

アッラー*に対して嘘をでっち上げた者よりも、ひどい不正*を働く者があろうか?あるいは真理を、それが自分のもとに到来した後、嘘呼ばわりした者よりも?地獄にこそ、不信仰者*たちの住処があるのではないか?


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وَٱلَّذِینَ جَـٰهَدُواْ فِینَا لَنَهۡدِیَنَّهُمۡ سُبُلَنَاۚ وَإِنَّ ٱللَّهَ لَمَعَ ٱلۡمُحۡسِنِینَ ﴿٦٩﴾

われら*において努力奮闘する者¹たち、われら*は必ずや彼らを、われら*の道²へと導こう。そして本当にアッラー*は、善を尽くす者たちとまさしく共にあるのだ³。

1 これは、アッラー*の敵、自分自身、シャイターン*と戦い、試練とアッラー*の道における困難において忍耐*する者のこと(ムヤッサル404頁参照)。 2 アッラー*の御許へと続く道のこと。あるいは、あらゆる善の道における導きを上乗せされ、そこを歩み続けるという成功を授けられること(アル=バイダーウィー4:324参照)。 3 アッラー*はその援助と、支持、ご加護、導きと共に、善を尽くす者たちと共にあられる(ムヤッサル404頁参照) 。「善を尽くす者」については、蜜蜂章128の訳注を参照。


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