أَحَسِبَ ٱلنَّاسُ أَن یُتۡرَكُوۤاْ أَن یَقُولُوۤاْ ءَامَنَّا وَهُمۡ لَا یُفۡتَنُونَ ﴿٢﴾
一体人々は、「私たちは信仰した」と言うことで、試練にかけられることもなく、放って置かれるとでも思ったのか?¹
وَلَقَدۡ فَتَنَّا ٱلَّذِینَ مِن قَبۡلِهِمۡۖ فَلَیَعۡلَمَنَّ ٱللَّهُ ٱلَّذِینَ صَدَقُواْ وَلَیَعۡلَمَنَّ ٱلۡكَـٰذِبِینَ ﴿٣﴾
また、われら*は確かに、(使徒*が遣わされた)彼ら以前の者たちを試練にかけたのだ。それでアッラーは、(信仰に)正直な者たちを必ずやご存知になり給い、嘘つきたちを必ずやご存知になり給う。
أَمۡ حَسِبَ ٱلَّذِینَ یَعۡمَلُونَ ٱلسَّیِّـَٔاتِ أَن یَسۡبِقُونَاۚ سَاۤءَ مَا یَحۡكُمُونَ ﴿٤﴾
いや、一体、悪行¹を行う者たちは、われら*を出し抜けるとでも思ったのか?彼らの判断することの、何と忌まわしいことか?
مَن كَانَ یَرۡجُواْ لِقَاۤءَ ٱللَّهِ فَإِنَّ أَجَلَ ٱللَّهِ لَـَٔاتࣲۚ وَهُوَ ٱلسَّمِیعُ ٱلۡعَلِیمُ ﴿٥﴾
(来世における)アッラーとの拝謁を望む¹者は誰でも、(そのために準備せよ、)本当にアッラー*の(復活の)期限は、必ずやって来るのだから。かれは、よくお聞きになるお方。全知者であられる。
وَمَن جَـٰهَدَ فَإِنَّمَا یُجَـٰهِدُ لِنَفۡسِهِۦۤۚ إِنَّ ٱللَّهَ لَغَنِیٌّ عَنِ ٱلۡعَـٰلَمِینَ ﴿٦﴾
そして(アッラー*ゆえに)奮闘する者は誰でも、自分自身のために奮闘しているに過ぎない。本当にアッラー*はいかなる創造物(の行いや崇拝*行為)からも、まさしく満ち足りておられる*お方なのだから。¹
وَٱلَّذِینَ ءَامَنُواْ وَعَمِلُواْ ٱلصَّـٰلِحَـٰتِ لَنُكَفِّرَنَّ عَنۡهُمۡ سَیِّـَٔاتِهِمۡ وَلَنَجۡزِیَنَّهُمۡ أَحۡسَنَ ٱلَّذِی كَانُواْ یَعۡمَلُونَ ﴿٧﴾
また、信仰して正しい行い*を行う者たち、われら*は必ずや、その悪行を彼らのために帳消しにしてやる。そして必ずや、彼らが行っていた最善のもので、彼らに報いてやるのだ。
وَوَصَّیۡنَا ٱلۡإِنسَـٰنَ بِوَ ٰلِدَیۡهِ حُسۡنࣰاۖ وَإِن جَـٰهَدَاكَ لِتُشۡرِكَ بِی مَا لَیۡسَ لَكَ بِهِۦ عِلۡمࣱ فَلَا تُطِعۡهُمَاۤۚ إِلَیَّ مَرۡجِعُكُمۡ فَأُنَبِّئُكُم بِمَا كُنتُمۡ تَعۡمَلُونَ ﴿٨﴾
われら*は人間に、自分の両親への孝行を命じた¹。そしてもし彼ら二人が、あなた²が(崇拝*の正当性について)何も知らないものをわれに並べるべく、あなたに執拗に迫って来たならば、(そのことに関しては)彼らに服従するのではない³。われにこそ(復活の日*)、あなた方の帰り所があるのだ。そしてわれは、あなた方が(現世で)行っていたことを、あなた方に告げ聞かせ(、それに報い)る。
وَٱلَّذِینَ ءَامَنُواْ وَعَمِلُواْ ٱلصَّـٰلِحَـٰتِ لَنُدۡخِلَنَّهُمۡ فِی ٱلصَّـٰلِحِینَ ﴿٩﴾
信仰して正しい行い*を行う者たち、われら*は必ずや彼らに、(天国で)正しい者*たちの仲間入りをさせる。
وَمِنَ ٱلنَّاسِ مَن یَقُولُ ءَامَنَّا بِٱللَّهِ فَإِذَاۤ أُوذِیَ فِی ٱللَّهِ جَعَلَ فِتۡنَةَ ٱلنَّاسِ كَعَذَابِ ٱللَّهِۖ وَلَىِٕن جَاۤءَ نَصۡرࣱ مِّن رَّبِّكَ لَیَقُولُنَّ إِنَّا كُنَّا مَعَكُمۡۚ أَوَلَیۡسَ ٱللَّهُ بِأَعۡلَمَ بِمَا فِی صُدُورِ ٱلۡعَـٰلَمِینَ ﴿١٠﴾
人々の中には、「私たちはアッラー*を信じた」と言いつつも、アッラー*(の道)において苦しめられれば、人々(から)の試練をあたかもアッラー*の懲罰のように受け止めて(怯み、イスラーム*に背を向けて)しまう者がいる¹。そして、もしもあなたの主*からの勝利が(信仰者たちに)やって来れば、彼ら(棄教者たち)はきっと(こう)言うのだ。「本当に私たちは、あなた方と共にあったのだ」。一体アッラー*は、全創造物の胸の内²を、最もよくご存知なのではないか?
وَلَیَعۡلَمَنَّ ٱللَّهُ ٱلَّذِینَ ءَامَنُواْ وَلَیَعۡلَمَنَّ ٱلۡمُنَـٰفِقِینَ ﴿١١﴾
またアッラーは、信仰する者たちを必ずやご存知になり給い、偽信者*たちを必ずやご存知になり給う。¹
وَقَالَ ٱلَّذِینَ كَفَرُواْ لِلَّذِینَ ءَامَنُواْ ٱتَّبِعُواْ سَبِیلَنَا وَلۡنَحۡمِلۡ خَطَـٰیَـٰكُمۡ وَمَا هُم بِحَـٰمِلِینَ مِنۡ خَطَـٰیَـٰهُم مِّن شَیۡءٍۖ إِنَّهُمۡ لَكَـٰذِبُونَ ﴿١٢﴾
また不信仰に陥った者*たち¹は、信仰する者たちに言う。「私たちのやり方(宗教)に従って、私たちにあなた方過ち(の罪)を背負わせよ」。彼ら(不信仰者*)は、彼ら(信仰者)の罪など少しも背負うことなどないというのに。本当に彼らは、まさしく嘘つきなのだ。
وَلَیَحۡمِلُنَّ أَثۡقَالَهُمۡ وَأَثۡقَالࣰا مَّعَ أَثۡقَالِهِمۡۖ وَلَیُسۡـَٔلُنَّ یَوۡمَ ٱلۡقِیَـٰمَةِ عَمَّا كَانُواْ یَفۡتَرُونَ ﴿١٣﴾
また彼らはきっと、自分たちの(罪という)重荷と、(彼らが迷わせた民の罪という)別の重荷を、自分たちの重荷と共に背負うことになる¹。そして彼らは復活の日*、自分たちが捏造していたことについて、必ずや尋ねられることになるのだ。
وَلَقَدۡ أَرۡسَلۡنَا نُوحًا إِلَىٰ قَوۡمِهِۦ فَلَبِثَ فِیهِمۡ أَلۡفَ سَنَةٍ إِلَّا خَمۡسِینَ عَامࣰا فَأَخَذَهُمُ ٱلطُّوفَانُ وَهُمۡ ظَـٰلِمُونَ ﴿١٤﴾
われら*は確かにヌーフ*をその民に遣わし、彼はその中で(アッラー*の教えへと招きつつ、)千年から五十年差し引いた年月を過ごした¹。そして(彼らが信じなっかったので、)不正*者であった彼らを、洪水が捕らえた。
فَأَنجَیۡنَـٰهُ وَأَصۡحَـٰبَ ٱلسَّفِینَةِ وَجَعَلۡنَـٰهَاۤ ءَایَةࣰ لِّلۡعَـٰلَمِینَ ﴿١٥﴾
そしてわれら*は彼(ヌーフ*)と船の民を救い、それ(船)を全創造物に対する一つの御徴¹とした。
وَإِبۡرَ ٰهِیمَ إِذۡ قَالَ لِقَوۡمِهِ ٱعۡبُدُواْ ٱللَّهَ وَٱتَّقُوهُۖ ذَ ٰلِكُمۡ خَیۡرࣱ لَّكُمۡ إِن كُنتُمۡ تَعۡلَمُونَ ﴿١٦﴾
また、イブラーヒーム*を(遣わした)。彼がその民に(こう)言った時¹。「アッラー*を崇拝*し、かれを畏れ*よ。それがあなた方にとってより善いのだ。もし、あなた方が知っていたのならば。
إِنَّمَا تَعۡبُدُونَ مِن دُونِ ٱللَّهِ أَوۡثَـٰنࣰا وَتَخۡلُقُونَ إِفۡكًاۚ إِنَّ ٱلَّذِینَ تَعۡبُدُونَ مِن دُونِ ٱللَّهِ لَا یَمۡلِكُونَ لَكُمۡ رِزۡقࣰا فَٱبۡتَغُواْ عِندَ ٱللَّهِ ٱلرِّزۡقَ وَٱعۡبُدُوهُ وَٱشۡكُرُواْ لَهُۥۤۖ إِلَیۡهِ تُرۡجَعُونَ ﴿١٧﴾
あなた方は、アッラー*をよそに彫像を崇め、でっち上げを捏造している¹に過ぎない。本当に、アッラー*をよそにあなた方が崇めている者たちは、あなた方に対して糧(を授ける力)を有してはいないのだ。ならば、アッラー*の御許にこそ糧を求め、かれを崇拝*し、かれに感謝せよ。かれの御許にこそ、あなた方は戻されるのだから」。
وَإِن تُكَذِّبُواْ فَقَدۡ كَذَّبَ أُمَمࣱ مِّن قَبۡلِكُمۡۖ وَمَا عَلَى ٱلرَّسُولِ إِلَّا ٱلۡبَلَـٰغُ ٱلۡمُبِینُ ﴿١٨﴾
ーー¹もしあなた方が(使徒*ムハンマド*を)噓つき呼ばわりしたとしても、あなた方以前の共同体も(また、その使徒*たちを)確かに噓つき呼ばわりしたのだ。そして使徒*の義務は、(啓示の)明白なる伝達に外ならないのである。
أَوَلَمۡ یَرَوۡاْ كَیۡفَ یُبۡدِئُ ٱللَّهُ ٱلۡخَلۡقَ ثُمَّ یُعِیدُهُۥۤۚ إِنَّ ذَ ٰلِكَ عَلَى ٱللَّهِ یَسِیرࣱ ﴿١٩﴾
また彼らは、アッラーがいかに(無から)創造をお始めになるか知らなかったのか?それからかれは、それを(死後に)繰り返しえし給う。本当にそれはアッラーにとって、容易いことなのだから。
قُلۡ سِیرُواْ فِی ٱلۡأَرۡضِ فَٱنظُرُواْ كَیۡفَ بَدَأَ ٱلۡخَلۡقَۚ ثُمَّ ٱللَّهُ یُنشِئُ ٱلنَّشۡأَةَ ٱلۡـَٔاخِرَةَۚ إِنَّ ٱللَّهَ عَلَىٰ كُلِّ شَیۡءࣲ قَدِیرࣱ ﴿٢٠﴾
(使徒*よ、)言え。「地上を旅し、かれがいかに創造を始められたか、見てみるがよい。それからアッラー*は、(死後の復活という)最後の創造をお創りになるのだ。本当にアッラー*は。全てのことがお出来のお方なのだから」。
یُعَذِّبُ مَن یَشَاۤءُ وَیَرۡحَمُ مَن یَشَاۤءُۖ وَإِلَیۡهِ تُقۡلَبُونَ ﴿٢١﴾
かれは、かれがお望みの者を罰せられ、かれがお望みの者にご慈悲をおかけ下さる。そしてかれの御許にこそ、あなた方は戻されるのだ。
وَمَاۤ أَنتُم بِمُعۡجِزِینَ فِی ٱلۡأَرۡضِ وَلَا فِی ٱلسَّمَاۤءِۖ وَمَا لَكُم مِّن دُونِ ٱللَّهِ مِن وَلِیࣲّ وَلَا نَصِیرࣲ ﴿٢٢﴾
(人々よ、)あなた方は地でも天でも、(アッラー*から)逃れられる者ではない。そしてあなた方にはアッラー*の外に、いかなる庇護者も援助者もないのだ。
وَٱلَّذِینَ كَفَرُواْ بِـَٔایَـٰتِ ٱللَّهِ وَلِقَاۤىِٕهِۦۤ أُوْلَـٰۤىِٕكَ یَىِٕسُواْ مِن رَّحۡمَتِی وَأُوْلَـٰۤىِٕكَ لَهُمۡ عَذَابٌ أَلِیمࣱ ﴿٢٣﴾
そしてアッラー*の御徴と、かれとの拝謁を否定した者たち、それらの者たちは(来世において)わが慈悲に絶望することになる者たち。それらの者たち、彼らには痛ましい懲罰があるーー。
فَمَا كَانَ جَوَابَ قَوۡمِهِۦۤ إِلَّاۤ أَن قَالُواْ ٱقۡتُلُوهُ أَوۡ حَرِّقُوهُ فَأَنجَىٰهُ ٱللَّهُ مِنَ ٱلنَّارِۚ إِنَّ فِی ذَ ٰلِكَ لَـَٔایَـٰتࣲ لِّقَوۡمࣲ یُؤۡمِنُونَ ﴿٢٤﴾
そして彼(イブラーヒーム*)の民の返答は、「彼を殺すか、焼いてしまえ」と言うものだけだった。(彼らはイブラーヒーム*を火の中に放り込んだが、)アッラー*は彼を火からお救いになった¹。本当にその中にはまさしく、信仰する民への御徴がある。
وَقَالَ إِنَّمَا ٱتَّخَذۡتُم مِّن دُونِ ٱللَّهِ أَوۡثَـٰنࣰا مَّوَدَّةَ بَیۡنِكُمۡ فِی ٱلۡحَیَوٰةِ ٱلدُّنۡیَاۖ ثُمَّ یَوۡمَ ٱلۡقِیَـٰمَةِ یَكۡفُرُ بَعۡضُكُم بِبَعۡضࣲ وَیَلۡعَنُ بَعۡضُكُم بَعۡضࣰا وَمَأۡوَىٰكُمُ ٱلنَّارُ وَمَا لَكُم مِّن نَّـٰصِرِینَ ﴿٢٥﴾
また、彼(イブラーヒーム*)は言った。「本当にあなた方は、現世における自分たちの間の愛情ゆえ¹、アッラー*をよそに彫像を設けて(崇めて)いる。やがて復活の日*には、あなた方はお互いを否定し合い、お互いに呪い合う²のだ。そして、あなた方の住処は業火なのであり、あなた方には(そこから救ってくれる)いかなる援助者もない」。
۞ فَـَٔامَنَ لَهُۥ لُوطࣱۘ وَقَالَ إِنِّی مُهَاجِرٌ إِلَىٰ رَبِّیۤۖ إِنَّهُۥ هُوَ ٱلۡعَزِیزُ ٱلۡحَكِیمُ ﴿٢٦﴾
そしてルート*が彼を信じ、彼(イブラーヒーム*)は言った。「本当に私は、我が主*へと移住*する¹。本当にかれは、偉力ならびない*お方、英知あふれる*お方」。
وَوَهَبۡنَا لَهُۥۤ إِسۡحَـٰقَ وَیَعۡقُوبَ وَجَعَلۡنَا فِی ذُرِّیَّتِهِ ٱلنُّبُوَّةَ وَٱلۡكِتَـٰبَ وَءَاتَیۡنَـٰهُ أَجۡرَهُۥ فِی ٱلدُّنۡیَاۖ وَإِنَّهُۥ فِی ٱلۡـَٔاخِرَةِ لَمِنَ ٱلصَّـٰلِحِینَ ﴿٢٧﴾
またわれら*は、彼(イブラーヒーム*)にイスハーク*とヤァクーブ*を授け、彼の子孫の内に預言者*としての天分と啓典を与えた。また、現世においては彼に褒美¹を授けた。そして本当に彼は来世において、まさしく正しい者*たちの一人である。
وَلُوطًا إِذۡ قَالَ لِقَوۡمِهِۦۤ إِنَّكُمۡ لَتَأۡتُونَ ٱلۡفَـٰحِشَةَ مَا سَبَقَكُم بِهَا مِنۡ أَحَدࣲ مِّنَ ٱلۡعَـٰلَمِینَ ﴿٢٨﴾
また(われら*は)、ルートを(遣わした)。彼がその民に、(こう)言った時¹。「一体、本当にあなた方は、全創造物のいかなる者もあなた方以前には行わなかった醜行²に、手を染めるというのか?
أَىِٕنَّكُمۡ لَتَأۡتُونَ ٱلرِّجَالَ وَتَقۡطَعُونَ ٱلسَّبِیلَ وَتَأۡتُونَ فِی نَادِیكُمُ ٱلۡمُنكَرَۖ فَمَا كَانَ جَوَابَ قَوۡمِهِۦۤ إِلَّاۤ أَن قَالُواْ ٱئۡتِنَا بِعَذَابِ ٱللَّهِ إِن كُنتَ مِنَ ٱلصَّـٰدِقِینَ ﴿٢٩﴾
一体、本当にあなた方は、男性へと赴き¹、(旅人の)道を阻み²、自分たちの集会の場で悪事³を犯すのか?」そして彼の民の返答は、「アッラー*の懲罰を、私たちにもたらしてみよ。もし、あなたが正直者の類いなのであれば」と言うものでしかなかった。
قَالَ رَبِّ ٱنصُرۡنِی عَلَى ٱلۡقَوۡمِ ٱلۡمُفۡسِدِینَ ﴿٣٠﴾
彼(ルート*)は言った。「我が主*よ、腐敗*を働く民に対して、私を勝利させて下さい」。
وَلَمَّا جَاۤءَتۡ رُسُلُنَاۤ إِبۡرَ ٰهِیمَ بِٱلۡبُشۡرَىٰ قَالُوۤاْ إِنَّا مُهۡلِكُوۤاْ أَهۡلِ هَـٰذِهِ ٱلۡقَرۡیَةِۖ إِنَّ أَهۡلَهَا كَانُواْ ظَـٰلِمِینَ ﴿٣١﴾
こうして、われら*の使い(天使*)たちが吉報¹を携えてイブラーヒーム*のもとにやって来た時、彼ら(天使*たち)は言った。「本当に私たちは、この町²の民を滅ぼす者である。本当にその民は、不正*者だったのだから」。
قَالَ إِنَّ فِیهَا لُوطࣰاۚ قَالُواْ نَحۡنُ أَعۡلَمُ بِمَن فِیهَاۖ لَنُنَجِّیَنَّهُۥ وَأَهۡلَهُۥۤ إِلَّا ٱمۡرَأَتَهُۥ كَانَتۡ مِنَ ٱلۡغَـٰبِرِینَ ﴿٣٢﴾
彼(イブラーヒーム*)は、言った。「本当にそこには、ルート*がいます」。彼らは言った。「私たちの方が、そこにいる者たちのことをよく知っている。私たちは必ずや、彼とその家族を救い出すのだ。但し、残っ(て滅ぼされ)た者たちの一人となる、彼の妻だけは別だが」。¹
وَلَمَّاۤ أَن جَاۤءَتۡ رُسُلُنَا لُوطࣰا سِیۤءَ بِهِمۡ وَضَاقَ بِهِمۡ ذَرۡعࣰاۖ وَقَالُواْ لَا تَخَفۡ وَلَا تَحۡزَنۡ إِنَّا مُنَجُّوكَ وَأَهۡلَكَ إِلَّا ٱمۡرَأَتَكَ كَانَتۡ مِنَ ٱلۡغَـٰبِرِینَ ﴿٣٣﴾
こうして、われら*の使いたちがルート*のもとにやって来た時¹、彼(ルート*)は彼らのことで気が滅入り、心苦しくなった。そして、彼らは(ルート*に)言った。「怖れることも、悲しむこともありません。本当に私たちは、あなたとあなたの家族の救い手なのです。但し、残っ(て滅ぼされ)た者たちの一人となる、あなたの妻は別です。
إِنَّا مُنزِلُونَ عَلَىٰۤ أَهۡلِ هَـٰذِهِ ٱلۡقَرۡیَةِ رِجۡزࣰا مِّنَ ٱلسَّمَاۤءِ بِمَا كَانُواْ یَفۡسُقُونَ ﴿٣٤﴾
本当に私たちはこの町の民に、彼らが放逸であったことゆえの(罰の)制裁を、天から下す者なのです」。
وَلَقَد تَّرَكۡنَا مِنۡهَاۤ ءَایَةَۢ بَیِّنَةࣰ لِّقَوۡمࣲ یَعۡقِلُونَ ﴿٣٥﴾
そしてわれら*はそこから確かに、分別する民に対して明らかな御徴¹を残しておいた。
وَإِلَىٰ مَدۡیَنَ أَخَاهُمۡ شُعَیۡبࣰا فَقَالَ یَـٰقَوۡمِ ٱعۡبُدُواْ ٱللَّهَ وَٱرۡجُواْ ٱلۡیَوۡمَ ٱلۡـَٔاخِرَ وَلَا تَعۡثَوۡاْ فِی ٱلۡأَرۡضِ مُفۡسِدِینَ ﴿٣٦﴾
またマドゥヤン*には、その同胞シュアイブ*を(遣わした)¹。そして彼は言った。「我が民よ、アッラー*を畏れ*、最後の日*を望む²のだ。そして腐敗を働きつつ、地上で退廃を広めてはならない」。
فَكَذَّبُوهُ فَأَخَذَتۡهُمُ ٱلرَّجۡفَةُ فَأَصۡبَحُواْ فِی دَارِهِمۡ جَـٰثِمِینَ ﴿٣٧﴾
すると彼らは、彼を噓つき呼ばわりした。それで彼らを激震が捕らえ¹、彼らは朝、その地で突っ伏して(死んで)いた。
وَعَادࣰا وَثَمُودَاْ وَقَد تَّبَیَّنَ لَكُم مِّن مَّسَـٰكِنِهِمۡۖ وَزَیَّنَ لَهُمُ ٱلشَّیۡطَـٰنُ أَعۡمَـٰلَهُمۡ فَصَدَّهُمۡ عَنِ ٱلسَّبِیلِ وَكَانُواْ مُسۡتَبۡصِرِینَ ﴿٣٨﴾
また、アード*とサムード*も(、われらを滅ぼした)。彼らの住まいの一部は、あなた方に確かに明らかになっている。シャイターン*が彼らに、彼らの行いを目映く見せ、彼らを(アッラー*の)道から阻んだのだ。彼らは、(真理を見極める)見識を備えた者たち¹だったというのに。
وَقَـٰرُونَ وَفِرۡعَوۡنَ وَهَـٰمَـٰنَۖ وَلَقَدۡ جَاۤءَهُم مُّوسَىٰ بِٱلۡبَیِّنَـٰتِ فَٱسۡتَكۡبَرُواْ فِی ٱلۡأَرۡضِ وَمَا كَانُواْ سَـٰبِقِینَ ﴿٣٩﴾
またカールーン、フィルアウン*、ハーマーン(も滅ぼした)¹。彼らのもとには確かにムーサー*が(奇跡という)明証を携えて到来したのに、驕り高ぶったのだ。そして彼らは、(われら*を)出し抜ける者たちではなかった。
فَكُلًّا أَخَذۡنَا بِذَنۢبِهِۦۖ فَمِنۡهُم مَّنۡ أَرۡسَلۡنَا عَلَیۡهِ حَاصِبࣰا وَمِنۡهُم مَّنۡ أَخَذَتۡهُ ٱلصَّیۡحَةُ وَمِنۡهُم مَّنۡ خَسَفۡنَا بِهِ ٱلۡأَرۡضَ وَمِنۡهُم مَّنۡ أَغۡرَقۡنَاۚ وَمَا كَانَ ٱللَّهُ لِیَظۡلِمَهُمۡ وَلَـٰكِن كَانُوۤاْ أَنفُسَهُمۡ یَظۡلِمُونَ ﴿٤٠﴾
われら*は(彼らの内の)いずれの者も、その罪ゆえに(懲罰で)捕らえた。そしてその中には、われら*が石礫を降らせた者もあり、またその中には、(轟く)一声が捕らえた者もあり、またその中には、われら*が地面に飲み込ませた者もあり、またその中には、われら*が溺れさせた者もある¹。そしてアッラー*が、彼らに対して不正*を働かれることなどは、もとよりあり得ないことだったのだ。しかし彼らが自分自身に、不正*を働いていたのである。
مَثَلُ ٱلَّذِینَ ٱتَّخَذُواْ مِن دُونِ ٱللَّهِ أَوۡلِیَاۤءَ كَمَثَلِ ٱلۡعَنكَبُوتِ ٱتَّخَذَتۡ بَیۡتࣰاۖ وَإِنَّ أَوۡهَنَ ٱلۡبُیُوتِ لَبَیۡتُ ٱلۡعَنكَبُوتِۚ لَوۡ كَانُواْ یَعۡلَمُونَ ﴿٤١﴾
アッラー*をよそに庇護者を設ける者たちの様子は、巣を作る蜘蛛の様子に似ている。本当に最も脆い住処は、蜘蛛の巣だというのに¹。彼らが(そのことを)知っていたならば(、彼らを庇護者などとはしなかっただろう)。
إِنَّ ٱللَّهَ یَعۡلَمُ مَا یَدۡعُونَ مِن دُونِهِۦ مِن شَیۡءࣲۚ وَهُوَ ٱلۡعَزِیزُ ٱلۡحَكِیمُ ﴿٤٢﴾
本当にアッラー*は、彼らがかれをよそに祈っているいかなるものも、ご存知なのだ¹。かれは、偉力ならびない*お方、英知あふれる*お方。
وَتِلۡكَ ٱلۡأَمۡثَـٰلُ نَضۡرِبُهَا لِلنَّاسِۖ وَمَا یَعۡقِلُهَاۤ إِلَّا ٱلۡعَـٰلِمُونَ ﴿٤٣﴾
そしてわれら*は人々にそれらの譬えを挙げるが、それらを理解するのは(アッラー*とその御徴、その教えについて)知識ある者たちだけである。
خَلَقَ ٱللَّهُ ٱلسَّمَـٰوَ ٰتِ وَٱلۡأَرۡضَ بِٱلۡحَقِّۚ إِنَّ فِی ذَ ٰلِكَ لَـَٔایَةࣰ لِّلۡمُؤۡمِنِینَ ﴿٤٤﴾
アッラー*は諸天と大地を、真理と共にお創りになった¹本当にそこ(それらの創造)には、まさしく信仰者たちへの御徴²がある。
ٱتۡلُ مَاۤ أُوحِیَ إِلَیۡكَ مِنَ ٱلۡكِتَـٰبِ وَأَقِمِ ٱلصَّلَوٰةَۖ إِنَّ ٱلصَّلَوٰةَ تَنۡهَىٰ عَنِ ٱلۡفَحۡشَاۤءِ وَٱلۡمُنكَرِۗ وَلَذِكۡرُ ٱللَّهِ أَكۡبَرُۗ وَٱللَّهُ یَعۡلَمُ مَا تَصۡنَعُونَ ﴿٤٥﴾
あなたに啓典の内から啓示されたものを読誦¹し、礼拝を遵守*せよ。実に礼拝は、醜行と悪事²を禁じるのだから。そして、アッラー*の唱念こそは(何)より偉大³であり、アッラー*はあなた方の成すことをご存知なのだ。
۞ وَلَا تُجَـٰدِلُوۤاْ أَهۡلَ ٱلۡكِتَـٰبِ إِلَّا بِٱلَّتِی هِیَ أَحۡسَنُ إِلَّا ٱلَّذِینَ ظَلَمُواْ مِنۡهُمۡۖ وَقُولُوۤاْ ءَامَنَّا بِٱلَّذِیۤ أُنزِلَ إِلَیۡنَا وَأُنزِلَ إِلَیۡكُمۡ وَإِلَـٰهُنَا وَإِلَـٰهُكُمۡ وَ ٰحِدࣱ وَنَحۡنُ لَهُۥ مُسۡلِمُونَ ﴿٤٦﴾
(信仰者たちよ、)最善の形¹でなくして、啓典の民*と議論してはならない。但し彼らの内でも、不正*を働いた者たち²は別である。そして、言うのだ「私たちは自分たちに下されたもの³を信じる。また、私たちの神⁴と、あなた方の神は一つであり、私たちはかれ(アッラー*)に服従する者(ムスリム*)なのである」。
وَكَذَ ٰلِكَ أَنزَلۡنَاۤ إِلَیۡكَ ٱلۡكِتَـٰبَۚ فَٱلَّذِینَ ءَاتَیۡنَـٰهُمُ ٱلۡكِتَـٰبَ یُؤۡمِنُونَ بِهِۦۖ وَمِنۡ هَـٰۤؤُلَاۤءِ مَن یُؤۡمِنُ بِهِۦۚ وَمَا یَجۡحَدُ بِـَٔایَـٰتِنَاۤ إِلَّا ٱلۡكَـٰفِرُونَ ﴿٤٧﴾
そのように(使徒*よ)、われら*はあなたに啓典(クルアーン*)を下した。そして、われら*が啓典を授けた者たち(啓典の民*)はそれを信じ、それらの者たち¹の一部にも、それを信じる者がいる。不信仰者*たち以外は、われら*の御徴²を否定しないのだ。
وَمَا كُنتَ تَتۡلُواْ مِن قَبۡلِهِۦ مِن كِتَـٰبࣲ وَلَا تَخُطُّهُۥ بِیَمِینِكَۖ إِذࣰا لَّٱرۡتَابَ ٱلۡمُبۡطِلُونَ ﴿٤٨﴾
また(使徒*よ)、あなたはそれ(が下がる)以前、いかなる書も誦んでいなければ、あなたの右手でそれを書いてもいなかったのだ。そうであったなら、(真実を)虚妄とする者たちは、疑惑に陥ったであろう。¹
بَلۡ هُوَ ءَایَـٰتُۢ بَیِّنَـٰتࣱ فِی صُدُورِ ٱلَّذِینَ أُوتُواْ ٱلۡعِلۡمَۚ وَمَا یَجۡحَدُ بِـَٔایَـٰتِنَاۤ إِلَّا ٱلظَّـٰلِمُونَ ﴿٤٩﴾
いや、それ(クルアーン*)は知識を授けられた者たちの胸の内にある、(真理)解明の御徴なのである。そして不正*者たち以外、われら*の御徴を否定することはない。
وَقَالُواْ لَوۡلَاۤ أُنزِلَ عَلَیۡهِ ءَایَـٰتࣱ مِّن رَّبِّهِۦۚ قُلۡ إِنَّمَا ٱلۡـَٔایَـٰتُ عِندَ ٱللَّهِ وَإِنَّمَاۤ أَنَا۠ نَذِیرࣱ مُّبِینٌ ﴿٥٠﴾
彼ら(シルク*の徒)は、言った。「どうして彼(ムハンマド*)に、その主*から御徴¹が下されないのか?」(使徒*よ、)言え。「御徴は、アッラー*の御許にこそある。そして私は、明白なる警告者でしかないのだ。
أَوَلَمۡ یَكۡفِهِمۡ أَنَّاۤ أَنزَلۡنَا عَلَیۡكَ ٱلۡكِتَـٰبَ یُتۡلَىٰ عَلَیۡهِمۡۚ إِنَّ فِی ذَ ٰلِكَ لَرَحۡمَةࣰ وَذِكۡرَىٰ لِقَوۡمࣲ یُؤۡمِنُونَ ﴿٥١﴾
(使徒*よ、あなたの正直さの証明は、)われら*があなたに、彼らに対して読誦される啓典(クルアーン*)を下したことだけで、彼らには十分だったのではないか?実にその中にはまさしく、信仰する民にとっての慈悲と教訓がある。
قُلۡ كَفَىٰ بِٱللَّهِ بَیۡنِی وَبَیۡنَكُمۡ شَهِیدࣰاۖ یَعۡلَمُ مَا فِی ٱلسَّمَـٰوَ ٰتِ وَٱلۡأَرۡضِۗ وَٱلَّذِینَ ءَامَنُواْ بِٱلۡبَـٰطِلِ وَكَفَرُواْ بِٱللَّهِ أُوْلَـٰۤىِٕكَ هُمُ ٱلۡخَـٰسِرُونَ ﴿٥٢﴾
(使徒*よ、)言うのだ。「アッラー*だけで、私とあなた方の間の証人は十分。かれは諸天と大地にあるものをご存知なのだ。そして虚妄を信じ、アッラー*を否定した者たち、それらの者たちこそは損失者なのである」。
وَیَسۡتَعۡجِلُونَكَ بِٱلۡعَذَابِ وَلَوۡلَاۤ أَجَلࣱ مُّسَمࣰّى لَّجَاۤءَهُمُ ٱلۡعَذَابُۚ وَلَیَأۡتِیَنَّهُم بَغۡتَةࣰ وَهُمۡ لَا یَشۡعُرُونَ ﴿٥٣﴾
(使徒*よ、)彼らはあなたに、懲罰を(下すことを)性急に求める¹。そして定められた期限さえなければ、懲罰は彼らのもとに到来したのである。それは必ずや、彼らが気付かないままに、彼らのもとを突然訪れるのだ。
یَسۡتَعۡجِلُونَكَ بِٱلۡعَذَابِ وَإِنَّ جَهَنَّمَ لَمُحِیطَةُۢ بِٱلۡكَـٰفِرِینَ ﴿٥٤﴾
彼らはあなたに、懲罰を(下すことを)性急に求める。本当に地獄は、不信仰者*たちをまさに包囲しているというのに。
یَوۡمَ یَغۡشَىٰهُمُ ٱلۡعَذَابُ مِن فَوۡقِهِمۡ وَمِن تَحۡتِ أَرۡجُلِهِمۡ وَیَقُولُ ذُوقُواْ مَا كُنتُمۡ تَعۡمَلُونَ ﴿٥٥﴾
懲罰が彼らをその(頭)上から、そしてその足元から覆い込む、(復活の)その日。かれ(アッラー*)は、仰せられるのだ。「あなた方が(現世で)行っていたこと(の報い)を味わえ」。
یَـٰعِبَادِیَ ٱلَّذِینَ ءَامَنُوۤاْ إِنَّ أَرۡضِی وَ ٰسِعَةࣱ فَإِیَّـٰیَ فَٱعۡبُدُونِ ﴿٥٦﴾
信仰するわが僕たちよ、本当に我が大地は広いのだ¹。ならば(移住*し)、われをこそ崇拝*せよ。
كُلُّ نَفۡسࣲ ذَاۤىِٕقَةُ ٱلۡمَوۡتِۖ ثُمَّ إِلَیۡنَا تُرۡجَعُونَ ﴿٥٧﴾
全ての者は死を味わうのだ。それからあなた方は、(清算のため、)われらのもとへと戻される。
وَٱلَّذِینَ ءَامَنُواْ وَعَمِلُواْ ٱلصَّـٰلِحَـٰتِ لَنُبَوِّئَنَّهُم مِّنَ ٱلۡجَنَّةِ غُرَفࣰا تَجۡرِی مِن تَحۡتِهَا ٱلۡأَنۡهَـٰرُ خَـٰلِدِینَ فِیهَاۚ نِعۡمَ أَجۡرُ ٱلۡعَـٰمِلِینَ ﴿٥٨﴾
信仰し正しい行い*を行う者たち、われら*は必ずや彼らを、その下から河川が流れる楽園の高き住まいに、永遠に住まわせよう。(アッラー*の服従行為を)行っていた者たちの褒美は、何と素晴らしいことか。
وَكَأَیِّن مِّن دَاۤبَّةࣲ لَّا تَحۡمِلُ رِزۡقَهَا ٱللَّهُ یَرۡزُقُهَا وَإِیَّاكُمۡۚ وَهُوَ ٱلسَّمِیعُ ٱلۡعَلِیمُ ﴿٦٠﴾
自らの糧を調達することのない、どれほど多くの地を歩む生き物に対し、アッラー*は糧を授けられることか?¹そしてあなた方にも?かれはよくお聞きになるお方、全知者であられる。
وَلَىِٕن سَأَلۡتَهُم مَّنۡ خَلَقَ ٱلسَّمَـٰوَ ٰتِ وَٱلۡأَرۡضَ وَسَخَّرَ ٱلشَّمۡسَ وَٱلۡقَمَرَ لَیَقُولُنَّ ٱللَّهُۖ فَأَنَّىٰ یُؤۡفَكُونَ ﴿٦١﴾
(使徒*よ、)もしも、あなたが彼ら(シルク*の徒)に「諸天と大地をお創りになり、太陽と月を仕えさせられたお方は誰なのか?」と尋ねれば、彼らは決まって(こう)言うのだ。「アッラー*である」。ならば一体、どうしてあなた方は(アッラー*の信仰から)背かされるのか?
ٱللَّهُ یَبۡسُطُ ٱلرِّزۡقَ لِمَن یَشَاۤءُ مِنۡ عِبَادِهِۦ وَیَقۡدِرُ لَهُۥۤۚ إِنَّ ٱللَّهَ بِكُلِّ شَیۡءٍ عَلِیمࣱ ﴿٦٢﴾
アッラー*はその僕たちの内、かれがお望みの者に糧を豊富に与えられ、また(かれがお望みになる)外の者には控えられる¹。本当にアッラー*は、全てのことをご存知のお方なのだ。
وَلَىِٕن سَأَلۡتَهُم مَّن نَّزَّلَ مِنَ ٱلسَّمَاۤءِ مَاۤءࣰ فَأَحۡیَا بِهِ ٱلۡأَرۡضَ مِنۢ بَعۡدِ مَوۡتِهَا لَیَقُولُنَّ ٱللَّهُۚ قُلِ ٱلۡحَمۡدُ لِلَّهِۚ بَلۡ أَكۡثَرُهُمۡ لَا یَعۡقِلُونَ ﴿٦٣﴾
また(使徒*よ)、もしもあなたが彼ら(シルク*の徒)に、「天から(雨)水を降らしになり、それによって大地を、その死後に息吹かせられた¹のは誰か?と尋ねれば、彼らは決まって(こう)言うのだ。「アッラー*である」。言ってやれ。「アッラー*に称賛*あれ」。いや、彼らの大半は弁えない。
وَمَا هَـٰذِهِ ٱلۡحَیَوٰةُ ٱلدُّنۡیَاۤ إِلَّا لَهۡوࣱ وَلَعِبࣱۚ وَإِنَّ ٱلدَّارَ ٱلۡـَٔاخِرَةَ لَهِیَ ٱلۡحَیَوَانُۚ لَوۡ كَانُواْ یَعۡلَمُونَ ﴿٦٤﴾
この現世の生活は戯れごとと遊興に過ぎない¹。そして本当に来世の住まい、それこそが(真の)生なのである。もし彼らが(そのことを)知っていたならば。
فَإِذَا رَكِبُواْ فِی ٱلۡفُلۡكِ دَعَوُاْ ٱللَّهَ مُخۡلِصِینَ لَهُ ٱلدِّینَ فَلَمَّا نَجَّىٰهُمۡ إِلَى ٱلۡبَرِّ إِذَا هُمۡ یُشۡرِكُونَ ﴿٦٥﴾
彼ら(不信仰者*)が船に乗っ(て転覆を怖れ)た時には、アッラー*だけに真摯に崇拝*を捧げつつ¹、かれに祈るのだ。そして、かれが自分たちのことを陸地に救って下さった時には、どうであろう、シルク*を犯すのである。
لِیَكۡفُرُواْ بِمَاۤ ءَاتَیۡنَـٰهُمۡ وَلِیَتَمَتَّعُواْۚ فَسَوۡفَ یَعۡلَمُونَ ﴿٦٦﴾
こうして彼らは、われら*が彼に与えたもの¹に対して恩知らずとなり、(再び現世で)楽しむのだ。彼らはやがて、(自分たちの行いの悪い結果を)知ることになる。
أَوَلَمۡ یَرَوۡاْ أَنَّا جَعَلۡنَا حَرَمًا ءَامِنࣰا وَیُتَخَطَّفُ ٱلنَّاسُ مِنۡ حَوۡلِهِمۡۚ أَفَبِٱلۡبَـٰطِلِ یُؤۡمِنُونَ وَبِنِعۡمَةِ ٱللَّهِ یَكۡفُرُونَ ﴿٦٧﴾
一体、彼ら(不信仰者*)は、われら*が安全なる聖域¹を設けたのを、見ないのか?その周りから、人々は攫われている²というのに。一体、彼らは虚妄をこそ信じ、アッラー*の恩恵については恩知らずであるというのか?³
وَمَنۡ أَظۡلَمُ مِمَّنِ ٱفۡتَرَىٰ عَلَى ٱللَّهِ كَذِبًا أَوۡ كَذَّبَ بِٱلۡحَقِّ لَمَّا جَاۤءَهُۥۤۚ أَلَیۡسَ فِی جَهَنَّمَ مَثۡوࣰى لِّلۡكَـٰفِرِینَ ﴿٦٨﴾
アッラー*に対して嘘をでっち上げた者よりも、ひどい不正*を働く者があろうか?あるいは真理を、それが自分のもとに到来した後、嘘呼ばわりした者よりも?地獄にこそ、不信仰者*たちの住処があるのではないか?
وَٱلَّذِینَ جَـٰهَدُواْ فِینَا لَنَهۡدِیَنَّهُمۡ سُبُلَنَاۚ وَإِنَّ ٱللَّهَ لَمَعَ ٱلۡمُحۡسِنِینَ ﴿٦٩﴾
われら*において努力奮闘する者¹たち、われら*は必ずや彼らを、われら*の道²へと導こう。そして本当にアッラー*は、善を尽くす者たちとまさしく共にあるのだ³。