إِنَّاۤ أَنزَلۡنَـٰهُ فِی لَیۡلَةࣲ مُّبَـٰرَكَةٍۚ إِنَّا كُنَّا مُنذِرِینَ ﴿٣﴾
本当にわれら*は祝福あふれる(誉れの)夜*に、それを下した。われら*こそは、もとより(使徒*を遣わし、啓示を下す)警告者なのだ。
فِیهَا یُفۡرَقُ كُلُّ أَمۡرٍ حَكِیمٍ ﴿٤﴾
あらゆる的確な物事はそこで、決定される。¹
أَمۡرࣰا مِّنۡ عِندِنَاۤۚ إِنَّا كُنَّا مُرۡسِلِینَ ﴿٥﴾
われら*の御許からの命令として(、決定される)。われら*こそはもとより、(使徒*たちをその民に)遣わす者。
رَحۡمَةࣰ مِّن رَّبِّكَۚ إِنَّهُۥ هُوَ ٱلسَّمِیعُ ٱلۡعَلِیمُ ﴿٦﴾
(使徒*よ、)あなたの主*からのご慈悲として(、使徒*たちは遣わされるのだ)。本当にかれこそは、よくお聞きになるお方、全知者であられる。
رَبِّ ٱلسَّمَـٰوَ ٰتِ وَٱلۡأَرۡضِ وَمَا بَیۡنَهُمَاۤۖ إِن كُنتُم مُّوقِنِینَ ﴿٧﴾
諸天と大地、その間にあるものの主(からのご慈悲として)。もし、あなた方が(そのことを)確信する者だったのなら(、アッラー*を信じよ。)
لَاۤ إِلَـٰهَ إِلَّا هُوَ یُحۡیِۦ وَیُمِیتُۖ رَبُّكُمۡ وَرَبُّ ءَابَاۤىِٕكُمُ ٱلۡأَوَّلِینَ ﴿٨﴾
かれの外に、崇拝*すべきいかなるものもない。かれは生を与えられ、死を与えられるお方。あなた方の主*と、あなた方の昔の先祖の主*である。
فَٱرۡتَقِبۡ یَوۡمَ تَأۡتِی ٱلسَّمَاۤءُ بِدُخَانࣲ مُّبِینࣲ ﴿١٠﴾
ならば(使徒*よ)、天が明らかなる煙霧をもたらす日を待て。¹
رَّبَّنَا ٱكۡشِفۡ عَنَّا ٱلۡعَذَابَ إِنَّا مُؤۡمِنُونَ ﴿١٢﴾
(すると彼らは言う)。「我らが主*よ、私たちから懲罰を取り除いて下さい。本当に私たちは、(あなたを)信じる者となりますから」。¹
أَنَّىٰ لَهُمُ ٱلذِّكۡرَىٰ وَقَدۡ جَاۤءَهُمۡ رَسُولࣱ مُّبِینࣱ ﴿١٣﴾
(この期に及んで、)どうして彼らに教訓などあろうか?彼らのもとには解明の使徒¹(ムハンマド*)が確かに到来したというのに。
ثُمَّ تَوَلَّوۡاْ عَنۡهُ وَقَالُواْ مُعَلَّمࣱ مَّجۡنُونٌ ﴿١٤﴾
それから彼らは彼(使徒*)から立ち去り、言ったのだ。「(ムハンマド*は使徒*などではなく、)教授された者¹、憑かれた者²である」。
إِنَّا كَاشِفُواْ ٱلۡعَذَابِ قَلِیلًاۚ إِنَّكُمۡ عَاۤىِٕدُونَ ﴿١٥﴾
実にわれら*は少しの間、(あなた方から)懲罰を取り除こう。本当にあなた方は、(不信仰と迷妄へと)回帰する者となろうから。
یَوۡمَ نَبۡطِشُ ٱلۡبَطۡشَةَ ٱلۡكُبۡرَىٰۤ إِنَّا مُنتَقِمُونَ ﴿١٦﴾
われら*が(全ての不信仰者*を)、最大の制圧によって制圧する(復活*の)日のこと(を思い起こせ)。本当にわれら*は報復者なのだ。
۞ وَلَقَدۡ فَتَنَّا قَبۡلَهُمۡ قَوۡمَ فِرۡعَوۡنَ وَجَاۤءَهُمۡ رَسُولࣱ كَرِیمٌ ﴿١٧﴾
われら*は確かに彼ら以前、フィルアウン*の民を試練にかけた。そして彼らのもとには高貴な使徒*(ムーサー*)が到来したのだ。
أَنۡ أَدُّوۤاْ إِلَیَّ عِبَادَ ٱللَّهِۖ إِنِّی لَكُمۡ رَسُولٌ أَمِینࣱ ﴿١٨﴾
(ムーサー*は彼らに言った。)「アッラー*の僕たち(イスラーイールの子ら*)を、私にお渡し下さい¹。本当に私は、あなた方への誠実な使徒*なのです。
وَأَن لَّا تَعۡلُواْ عَلَى ٱللَّهِۖ إِنِّیۤ ءَاتِیكُم بِسُلۡطَـٰنࣲ مُّبِینࣲ ﴿١٩﴾
そして(私を否定することで)、アッラー*に対して思い上がりませんよう。本当に私はあなた方に、紛れもない明証¹を携えて来たのですから。
وَإِنِّی عُذۡتُ بِرَبِّی وَرَبِّكُمۡ أَن تَرۡجُمُونِ ﴿٢٠﴾
また本当に私は、我が主*とあなた方の主*(であるアッラー*)に、あなた方が私を(石で)打ち殺すこと¹からのご加護を乞いました。
فَدَعَا رَبَّهُۥۤ أَنَّ هَـٰۤؤُلَاۤءِ قَوۡمࣱ مُّجۡرِمُونَ ﴿٢٢﴾
(しかし彼らはムーサー*を、放ってはおかなかった。)それで彼(ムーサー*)は、彼の主*に祈った。これらの者たちは、罪悪の民なのです、と。
فَأَسۡرِ بِعِبَادِی لَیۡلًا إِنَّكُم مُّتَّبَعُونَ ﴿٢٣﴾
ならば(ムーサー*よ、信仰した)わが僕たちと共に、夜に旅立て。実にあなた方は、(フィルアウン*とその民から)追われる身となろう。¹
وَٱتۡرُكِ ٱلۡبَحۡرَ رَهۡوًاۖ إِنَّهُمۡ جُندࣱ مُّغۡرَقُونَ ﴿٢٤﴾
そして海を(閉じずに、割れて)空いたままにせよ。本当に彼らは、溺れる軍勢なのだから。¹
كَذَ ٰلِكَۖ وَأَوۡرَثۡنَـٰهَا قَوۡمًا ءَاخَرِینَ ﴿٢٨﴾
このように(、われら*はわれら*に反逆する者を、滅ぼすのである)。そしてわれら*はそれら(の恩恵)を、別の民(イスラーイールの子ら*)に引き継がせたのだ。
فَمَا بَكَتۡ عَلَیۡهِمُ ٱلسَّمَاۤءُ وَٱلۡأَرۡضُ وَمَا كَانُواْ مُنظَرِینَ ﴿٢٩﴾
それでも天も大地も、彼ら(の滅亡への悲しみ)ゆえに泣くことはなかった¹し、彼らは(懲罰を)猶予されもしなかった。
وَلَقَدۡ نَجَّیۡنَا بَنِیۤ إِسۡرَ ٰۤءِیلَ مِنَ ٱلۡعَذَابِ ٱلۡمُهِینِ ﴿٣٠﴾
われら*は確かに、イスラーイールの子ら*を屈辱的な懲罰から救った。
مِن فِرۡعَوۡنَۚ إِنَّهُۥ كَانَ عَالِیࣰا مِّنَ ٱلۡمُسۡرِفِینَ ﴿٣١﴾
フィルアウン*から(、彼らを救った)本当に彼は高慢で、(アッラー*の法の侵犯に)度を越した者たちの一人だった。
وَلَقَدِ ٱخۡتَرۡنَـٰهُمۡ عَلَىٰ عِلۡمٍ عَلَى ٱلۡعَـٰلَمِینَ ﴿٣٢﴾
われら*は彼ら(イスラーイールの子ら*)を知識と共に、全ての者の上に選び上げた。¹
وَءَاتَیۡنَـٰهُم مِّنَ ٱلۡـَٔایَـٰتِ مَا فِیهِ بَلَـٰۤؤࣱاْ مُّبِینٌ ﴿٣٣﴾
そして彼らに御徴¹の内から、明らかな試練(と恩恵)を含むものを授けたのだ。
إِنۡ هِیَ إِلَّا مَوۡتَتُنَا ٱلۡأُولَىٰ وَمَا نَحۡنُ بِمُنشَرِینَ ﴿٣٥﴾
「それ(死)は、私たちの最初(で最後)の死に外ならず、私たちは(死後)生き返される者などではないのだ。
فَأۡتُواْ بِـَٔابَاۤىِٕنَاۤ إِن كُنتُمۡ صَـٰدِقِینَ ﴿٣٦﴾
では、(既に他界している)私たちのご先祖様を連れてきてみよ。もしあなた方が、本当のことを言っているならば」。
أَهُمۡ خَیۡرٌ أَمۡ قَوۡمُ تُبَّعࣲ وَٱلَّذِینَ مِن قَبۡلِهِمۡ أَهۡلَكۡنَـٰهُمۡۚ إِنَّهُمۡ كَانُواْ مُجۡرِمِینَ ﴿٣٧﴾
一体彼らは(シルク*の徒)がより優れているのか、それともトッバゥの民¹と、彼ら以前の(不信仰)者*たちか?われら*は彼らを滅ぼしたのだ。本当に彼らは、罪悪者であった。
وَمَا خَلَقۡنَا ٱلسَّمَـٰوَ ٰتِ وَٱلۡأَرۡضَ وَمَا بَیۡنَهُمَا لَـٰعِبِینَ ﴿٣٨﴾
われら*は諸天と大地、その間にあるものを、遊び半分で創ったのではない。
مَا خَلَقۡنَـٰهُمَاۤ إِلَّا بِٱلۡحَقِّ وَلَـٰكِنَّ أَكۡثَرَهُمۡ لَا یَعۡلَمُونَ ﴿٣٩﴾
われら*がそれらを創造したのは、真理ゆえに外ならないのだ¹。しかし彼らの大半は、(そのことを)知らない。
إِنَّ یَوۡمَ ٱلۡفَصۡلِ مِیقَـٰتُهُمۡ أَجۡمَعِینَ ﴿٤٠﴾
本当に裁決の日¹は、彼ら全員の約束の時である。
یَوۡمَ لَا یُغۡنِی مَوۡلًى عَن مَّوۡلࣰى شَیۡـࣰٔا وَلَا هُمۡ یُنصَرُونَ ﴿٤١﴾
味方同士が少しも益し合うことはなく、助けられることもない日。¹
إِلَّا مَن رَّحِمَ ٱللَّهُۚ إِنَّهُۥ هُوَ ٱلۡعَزِیزُ ٱلرَّحِیمُ ﴿٤٢﴾
但し、アッラー*がご慈悲をおかけになった(信仰)者は別である。本当にかれこそは、偉力ならびない*お方、慈愛深い*お方なのだから。
إِنَّ شَجَرَتَ ٱلزَّقُّومِ ﴿٤٣﴾
実にザックームの木¹、
ثُمَّ صُبُّواْ فَوۡقَ رَأۡسِهِۦ مِنۡ عَذَابِ ٱلۡحَمِیمِ ﴿٤٨﴾
それから彼の頭上に、煮えたぎる湯の懲罰を注ぎかけてやれ」。¹
ذُقۡ إِنَّكَ أَنتَ ٱلۡعَزِیزُ ٱلۡكَرِیمُ ﴿٤٩﴾
(そして罪に溺れたその者には、こう言われる)。「(罰を)味わえ。あなたこそは、偉大な者、高貴な者なのだから」。¹
یَلۡبَسُونَ مِن سُندُسࣲ وَإِسۡتَبۡرَقࣲ مُّتَقَـٰبِلِینَ ﴿٥٣﴾
彼らはお互いに向かい合って、精巧な絹地と重厚な絹地のものを身にまとっている。¹
كَذَ ٰلِكَ وَزَوَّجۡنَـٰهُم بِحُورٍ عِینࣲ ﴿٥٤﴾
(それらの恩恵と)同様に、われら*は彼らに、麗しい眼の色白の女性たち¹を連れ添わせる。
لَا یَذُوقُونَ فِیهَا ٱلۡمَوۡتَ إِلَّا ٱلۡمَوۡتَةَ ٱلۡأُولَىٰۖ وَوَقَىٰهُمۡ عَذَابَ ٱلۡجَحِیمِ ﴿٥٦﴾
彼らはそこで、(現世での)最初の死の外、死を味わうことがない。そしてかれ(アッラー*)は、彼らを火獄の懲罰からお守り下さったのだ。
فَإِنَّمَا یَسَّرۡنَـٰهُ بِلِسَانِكَ لَعَلَّهُمۡ یَتَذَكَّرُونَ ﴿٥٨﴾
(使徒*よ、)われら*それ(クルアーン*)を、あなたの言葉(であるアラビア語)によって容易なものとしたのだ。(それは)彼らが教訓を受けるように、とのためである。